2013年12月24日 (火)

Img_4485_318時過ぎの控室。田村康介七段、村山慈明六段らが来訪。検討が熱を帯びてきた。検討の情勢を伊藤真五段にたずねると「先手が押していますね。1四歩と8二飛のコンビネーションで、先手の攻めのほうが厳しい。先手玉が7九にいるのもいい位置で、後手の攻めが届きにくいです」とのこと。

95

(八雲)

Img_447817時40分頃、控室に加藤一二三九段が来訪。早速検討に加わって、若手二人をリード。

Img_4479加藤ワールド全開で、控室が一気に明るくなった。

88
図は17時50分過ぎの局面。形勢については、「僕の直感では、後手の攻めがちょっと細い。駒が足りない感じがしますね」と加藤九段。伊藤真五段も「ちょっと後手を持って自信がなくなってきました」。佐々木勇四段は図の△7五角を予想していて「後手を持って見たい」と見解が割れています。


(八雲)

79図は17時30分頃の局面。控室には戸辺誠六段と佐々木勇気四段が来訪しました。
戸辺「形勢はどうなんですか? 」
佐々木勇「自分は攻めている後手を持ちたいですが、棋風にもよると思います」

図から自然な順は△8八飛成▲同玉△7六歩。ただし受け切られてしまう恐れもあるようです。また、ここで△6五飛と金のほうと刺し違える手も考えられるようです。

「いずれにしろ、飛車は逃げないと思います。逃げると飛車を目標に手を作られてしまいそう。7三のと金が働いてしまいます。また、後手を持って気になるのは1四歩の存在ですね。最終盤でこの歩が働いて寄せられてしまう展開は注意が必要ですね」(佐々木勇四段)

Img_447617時30分頃の控室では、戸辺六段(左)と佐々木勇四段が検討中。

(八雲)

72_3図は16時40分頃の局面。▲2五歩△4二角に永瀬六段は▲7六金と上がって6~8筋の歩を守りました。対して三浦九段はノータイムで△5六歩と垂らしています。角を追っているので先手はすぐに受ける必要はありませんが、図から▲7四歩と攻めるのは△8七歩▲同金△6五桂▲同金△8六角(参考図)が進行の一例。この変化は5六歩が寄せに働いて先手敗勢と見られています。

78

Img_447316時30分頃の控室。伊藤真五段(右)と継ぎ盤を挟んでいるのは、本局の観戦記を担当する内田晶さん。その手前は大ベテランの観戦記者、高橋呉郎さん。

(八雲)

6916時過ぎ、前図から▲1五歩△同歩の局面で40分長考した永瀬六段は▲1四歩△2四角▲2五歩と角を追いました。一度切った飛車先の歩を再び打つのは妥協した感もありますが、角をずらして玉への直射を避け、陣形を立て直す狙いがあるようです。

(八雲)