2014年3月17日 (月)
2014年3月16日 (日)

Img_6999(インタビュー終了後、両対局者と加藤九段は大盤解説会場へ)

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67解説会場では、図で△5一飛(本譜は△5一銀)で「どうなるかわからなかった」と渡辺棋王。最終盤、大変な順があったようです。

(八雲)

Img_6994(終局直後の対局室の様子)

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【渡辺明棋王インタビュー】
―― 難しい将棋だったと思いますが、振り返られていかがでしたか
「激しい将棋だったので、いろいろずっと怖い変化があって大変な将棋だったと思います」

―― 優勢を意識されたのはどのあたりの局面でしょうか
「飛車を取ったところ(51手)はちょっといいかと思ったんですが……、何か思い違いだったようで、あんまり局面が良くないので……ちょっとわからないですね。飛車を取った後、もっとうまいまとめ方があったかどうか」

―― 最後の▲7九金が非常にいい手ではないかと評判でしたが
「金引きは、あの局面になれば狙っていました。まあ、わからないですけど、それで勝ちのような気がしました」

―― 今シリーズを振り返っていただくといかがでしたか
「1局目が大熱戦だったので、それを拾えたのが大きかったかなと」

―― その後は自分の将棋が指せた感じでしょうか
「今日の将棋はまだちょっとわかりませんが――、結果は出せたので満足しています」

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【三浦弘行九段インタビュー】
―― 大変残念な結果になりましたが
「そうですね……ちょっと力不足だったなと思います」

―― 今日の将棋はいかがでしたか
「昼食休憩のあたりは、何かあればと思っていたのですが、あまり思わしくない変化も多く見えたので。調べてみないとちょっとわかりませんが、もしかすると苦しかったのかも――、第一感が甘かったのかもしれませんね」


(八雲)

Kiou20140316010185渡辺明棋王に三浦弘行九段が挑戦する第39期棋王戦五番勝負第3局は18時4分、85手で渡辺棋王の勝ちとなりました。消費時間は▲渡辺3時間21分、△三浦3時間59分。この結果、渡辺棋王は3連勝で棋王初防衛を果たしました。

消費時間は▲渡辺3時間21分、△三浦3時間59分。

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「図の▲7九金が絶妙の決め手。これが渡辺さんの読み筋だったんですね。強い」と青野九段。以下△7九馬と取るよりありませんが、その瞬間後手玉は▲8三歩△9二玉▲8一竜△同玉▲8二銀以下の詰みがあります。
渡辺棋王の初防衛が近づいています。

(八雲)

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17時過ぎ、▲1六角に対して三浦九段が長考で△6九銀と打つと、渡辺棋王は高く澄んだ駒音を立ててバッサリと▲2二飛成。その瞬間控室では「おおっ!」と声があがりました。いよいよ渡辺棋王が寄せに出たようです。
ただし、後手に飛車を渡すと先手玉は詰めろになります。図から△2二同金▲4四桂△6一玉▲4一飛に△5一銀の局面で「後手玉の詰みが見えないですね。あれ? 一回手を戻すのでしょうか」と青野九段。渡辺棋王が決めにいったのは間違いないようですが、先手が明快に勝ちという結論は出ていません。

Img_6917(宇奈月国際会館の2階では、黒部ダム建設の歴史が紹介されている)

(八雲)

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16時20分過ぎ、図の局面で渡辺棋王は43分の長考で▲1六角と打ちました。
控室では当初▲4四桂△同歩▲1六角と、より激しい順が検討されていましたが、△3四歩▲同飛△6四歩(参考1図)のアクロバティックな受けが発見され、先手大変とされました。

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参考1図以下▲4四飛の空き王手には△6三玉で耐えています。そこで次に検討されていたのが渡辺棋王の指した▲1六角。次に▲4四桂と打つ狙いで、今度は△3四歩▲同飛△6四歩にも▲同飛と取って▲4四桂の狙いが残ります。検討陣は難解ながら先手良しと見ています。後のない三浦九段に起死回生の策はあるのでしょうか。

Img_6881(左は控室で検討する青野九段、右は地元出身の観戦記者、遊駒スカ太郎さん)

(八雲)

Img_6905(15時過ぎ、大盤解説会は加藤九段が登場)

Img_6902(身振り手振りを交えて熱弁)

59解説しているのはこちらの局面。図から「△2四馬は▲3二歩成、△3一金は▲2二飛成△同金▲3四桂で厳しい」と加藤九段。後手の次の一手が注目される。

Img_6886(こちらは、ニコニコ生放送に電話出演する室田女流初段)

(八雲)