カテゴリ「第33期竜王戦決勝トーナメント」の記事
梶浦六段の猛攻
激しい攻め合い
夕食休憩
決戦の気配
佐藤九段が△5五銀と攻勢に出たところに、梶浦六段は▲3五歩(49手目)と手薄になった桂頭を狙って真っ向から戦う姿勢を見せました。後手は桂取りが受けにくく、必然的に決戦に入るものと思われます。この前には、梶浦六段が1筋の歩を突いて▲1五歩から▲1四歩△同歩▲1二歩の確実な攻めを見せ、後手を焦らせていた事情がありました。佐藤九段も桂を狙われるのは承知で銀を出ていて、ここから剛腕を発揮してきそうです。どちらの思惑通りに進んでいるのでしょうか。今後の動向に注目です。
渋い応酬
両者とも持ち時間を約半分使って、折り返し地点を迎えました。盤上では入城した玉を引く▲7九玉に上がった金を引く△5二金(46手目)と、パッと見では手損のような渋い応酬が続いています。間合いを測って最善形を崩す思惑があるのかもしれません。先手からは▲4五歩△5五銀▲3五歩と桂頭を狙う手段がありますが、反動もあるため、決行するには深い読みが求められそうです。
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1組の壁
竜王戦ではどのクラスからも挑戦の可能性がありますが、決勝トーナメントは1組の上位に近づくほど有利な状況で出場できます。4組以下の棋士は勝ち進むと1組5位、1組4位と1組の棋士と当たっていきますが、現行の形式になってからこの2戦を突破したのは第28期の永瀬拓矢六段(現二冠)のみ。前期は4組優勝の藤井聡太七段を1組4位の豊島将之名人が止めました(両者の肩書は当時)。1組の壁の高さがうかがえます。
【第28期竜王戦 決勝トーナメント】
https://www.shogi.or.jp/match/ryuuou/28/hon.html
互いに主張あり
梶浦六段が角を打って3筋の歩を取りました。角交換型振り飛車ではよく出てくる筋で、振り飛車の動きを牽制しています。現在は駒組み段階ですが、先手は1歩得と端の位、後手は持ち角と玉頭の厚み、それぞれ異なる主張があってバランスが取れていそうです。