カテゴリ「第33期竜王戦七番勝負第4局」の記事 Feed

2020年11月27日 (金)

Img_8086(佐々木勇七段は豊島竜王と言葉を交わす)

Img_8094(蒸されて10分、「そろそろ……」と豊島竜王)

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Img_8105(「佐々木さんにはあと1時間ほど頑張ってほしい」と笑った)

以上で、本局のブログ更新を終了します。第5局は12月5日、6日(土、日)、神奈川県足柄下郡「ホテル花月園」で行われます。
ご観戦いただきまして、誠にありがとうございました。

対局終了後、豊島竜王をはじめとする関係者が砂むし温泉を楽しみました。

Img_8041(指宿の名物、砂むし風呂を楽しむ)
Img_8044(砂の上に寝転んで)

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Img_8050(砂をかけられる)

Img_8080(全員が砂に埋もれた)

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Img_7988(勝った豊島将之竜王は初防衛にあと1勝と迫った)

■豊島竜王インタビュー

--3勝目で初防衛に王手となった。いまの心境は。
豊島 重要な対局が続くので、一局一局精一杯やっていきたい。

--封じ手の局面ではどのように考えていたか?
豊島 手が広いのかなと思っていた。本譜のようにと金を作ったとき、際どい順が多くてよくわからなかった。

--▲1七飛(67手目)の感触は。
豊島 取ると狙われそうなので、引いたほうがいいのかなと。△1六飛(72手目)に代えて、△1六歩もあったので、はっきりとはわかっていなかった。指せるのかもしれないが、どのように応対していいのかわからなかった。と金を先に作ったのは大きいかもしれないが、こちらの玉のほうが戦場に近く、何ともいえない。

--控室では▲6五角(75手目)の評判がよかった。
豊島 △4七角を消しつつ、金取りなので、角を打つところかなと思った。

--▲1二飛(81手目)辺りで先手ペースになったのではないか、というのが控室の見解だった。
豊島 もしかしたら指せるのかな、と思っていた。▲1二飛や▲4三歩(83手目)が先手で入ったので、よくしたいと思っていた。ただ、本譜は明快ではないかもしれない。

--5局目以降の抱負は。
豊島 変わらず一局一局、精一杯指せたらと思う。

Img_7993(敗れた羽生善治九段は、あとがなくなった)

--本局を振り返って。
羽生 こちらから動いていったが、少しずつ無理をしていたのかもしれない。ちょっとずつ苦しくなっていたような気がする。

--福島対局が延期になり、体調面を心配された方が多い。退院後、初の2日制の対局だったが、どうだったか。
羽生 対局そのものは普段どおりに指すことができた。

--1勝3敗と苦しい立場になった。5局目以降の抱負を。
羽生 また、気持ちを新たに、次の一局に臨みたい。

Ryuou202011260101_113七番勝負第4局は113手で豊島竜王の勝ちとなりました。終局時刻は18時22分。消費時間は▲豊島7時間35分、△羽生7時間47分。豊島竜王が対戦成績を3勝1敗としました。第5局は12月5日(土)から12月6日(日)にかけて、神奈川県足柄下郡箱根町「ホテル花月園」で行われます。

20201126102何とか先手玉が見える形にしたいところ、羽生九段は桂を成り込みました。▲5七同玉は△5六銀▲同角△同飛▲同玉に△3四角が王手飛車取りになります。先手玉を上部におびき出して、寄せの形を作れるでしょうか。
Img_7981(控室では、飯塚七段が検討を続ける)

2020112697豊島竜王が自陣に香を打ち、盤石の態勢で後手玉に迫りました。控室では「竜王が決めに出ましたね」との声が聞かれます。

Img_7925(タイトル防衛に近づくか)

2020112692代えて△9二同香は▲同角成とされ、次の▲8六香が詰めろになります。羽生九段は香取りを放置して、銀取りに飛車を打ちました。攻め合いに活路を見いだせるでしょうか。

Img_7775(羽生九段は大胆な勝負手を放つ)

Img_7951(大盤解説を担当する佐々木勇七段)

対局前日、対局者の歓迎イベントが行われた今和泉小学校付近は、今和泉島津家ゆかりの地として史跡が残っています。篤姫は2008年のNHK大河ドラマとして、人気を呼びました。また、先日、2021年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」のキャストが発表され、篤姫役に鹿児島県出身の上白石萌音さんが選ばれました。

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 Img_7569(近くにある知林ヶ島。季節によっては砂州が現れて歩いて渡れるようになる。白水館からも近い)