結局、▲2三歩の局面で後手に思わしい手はなかった。後手の改善案は▲3三歩(51手目)とたたかれた局面にさかのぼる。
感想戦のポイント
結局、▲2三歩の局面で後手に思わしい手はなかった。後手の改善案は▲3三歩(51手目)とたたかれた局面にさかのぼる。
森内俊之竜王―糸谷哲郎七段 第27期竜王戦七番勝負日程
第1局 10月16日(木)、17日(金) ハワイ「ハレクラニ」
第2局 10月30日(木)、31日(金) 大阪市北区「帝国ホテル大阪」
第3局 11月6日(木)、7日(金) 東京都千代田区「帝国ホテル」
※第2、3局とも2日目13時30分より終局までの大盤解説会のほか、多数プロ棋士による指導対局、サイン会を実施予定です。
第4局 11月20日(木)、21日(金) 静岡県袋井市「ヤマハリゾート 葛城北の丸」
第5局 12月3日(水)、4日(木) 石川県金沢市 湯涌温泉「かなや 青巒荘」
第6局 12月10日(水)、11日(木) 山形県天童市「ほほえみの宿 滝の湯」
第7局 12月17日(水)、18日(木) 山梨県甲府市「常磐ホテル」
10月16日に開幕する七番勝負をお楽しみに。本日はご観戦ありがとうございました。
―― 終わったばかりですが、タイトル初挑戦の気持ちはどうですか。
糸谷 そうですね。まだ将棋を指せて嬉しいです。
―― これまで勝ち上がってきましたが、いい将棋の内容で勝てたんですか。
糸谷 いや反省は多いです。
―― 今年はあまり負けてなく、数字は非常にいいのですが理由はあるのですか。
糸谷 時間がちゃんと使えてるのかなと思います。
―― 2日制の対局は楽しみですか?
糸谷 そうですね。長い将棋が指せるので楽しみです。
―― 羽生先生、残念な結果でしたがひと言お願いします。
羽生 そうですね。ちょっと勝負どころで誤ったような気がします。ただ、もうちょっと調べてみないと分かりませんが。
(21時前、難解な変化に考え込む久保九段、船江五段、大石六段)
(長沼洋七段が棋士室に来訪していた)
(継ぎ盤で検討する稲葉七段と宮本四段は、自身の対局を思わせる熱の入りよう)
(21時頃、休憩中だった大盤解説会が再開。次の一手の解答が発表されていた)
(プレゼンター役を務めた長谷川女流二段と北村女流1級)
(潤)
図は20時20分頃の局面。棋士室では、「この△5四飛で勝ちと思って羽生先生はやってますね」という会話が聞かれました。ここで先手は(1)▲2二金と、(2)▲2二銀が有力とのことですが、(1)は以下、△同金▲同歩成△同玉▲2三歩△3二玉▲2一銀△2三玉(1図)で後手凌いでいる。また(2)は以下、△同金▲同歩成△同玉▲2三歩△同玉▲2四歩△同飛▲2二金△同玉▲2四馬△2三歩▲2一金△同玉▲3三馬△3二金▲1三桂△1二玉▲3二馬△1三玉(2図)が△5七角成以下先手玉が詰めろとなり後手よしの見解となっています。以上の順が羽生先生の読み筋の本線ではないかと推測されていますが、ただ棋士室の予想手順はこの(2)でした。しかし糸谷六段はここで、▲6八金と受けに回っています。