カテゴリ「第33期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2020年7月31日 (金)

31ともに慎重に進めており、駒組みが続いています。▲6八角は▲5六歩から角を使う狙いでしょうか。端に圧力を加えることができますし、▲4六角の飛車取りで揺さぶることもできます。▲4六角があるのは、4筋を突いていないからです。それを生かすなら▲2七銀から▲3八金の銀冠でしょう。でも、バランスを重視するなら▲4六歩から▲4七銀のツノ銀も十分に考えられます。

先手はかなり含みが多い陣形です。後手が素直に指すなら△1二香~△1一玉~△2二銀の穴熊ですが、先手に端攻めで狙い撃ちされるかもしれません。何が理想の陣形なのかが難しく、探り合いが続いています。

Dsc_1030(手番の佐藤七段。すぐに指す気配はなかった)

Dsc_1031(丸山九段は対局が再開してから戻ってきた)

Dsc_1034(一瞬、両者は席を離れた)

Dsc_1037(午後は構想力が問われる戦いになる)

24
12時、この局面で佐藤七段が20分考えて、昼食休憩に入りました。消費時間は▲佐藤1時間16分、△丸山32分。昼食注文は、佐藤七段がうな重セット・赤だし(ふじもと)、丸山九段がマーボー豆腐丼(紫金飯店)。対局は12時40分から再開されます。

49088(うな重。写真のサイズは梅)

129531(マーボー豆腐丼)

21

丸山九段が持久戦を目指したのに対し、佐藤七段は▲3六歩と工夫しています。△1二香なら▲3七桂が予想されます。以下△1一玉 ▲4六歩 △2二銀 ▲4七銀 △4四歩 ▲7九飛△4三金 ▲7八金 △3二金 ▲3八金と進めたのが、参考図です。
33下段飛車からバランスのよい陣形に組むのは佐藤七段の十八番で、後に2筋を伸ばしたり端攻めで穴熊を攻略する構想になります。

15戦型は佐藤七段の三間飛車になりました。6七銀型にしてから端歩で様子を見るのは佐藤七段の得意形で、相手の出方次第では雁木系に進めることも多いです。

本局の出だしは、初手から▲7六歩△3四歩▲6六歩△6二銀でした。居飛車党の丸山九段は▲6六歩に△3二飛から相振り飛車にすることも多いですが、2019年になって5局連続で△6二銀から居飛車にしています。

第33期竜王戦決勝トーナメントより、佐藤和俊七段(1組2位)と丸山忠久九段(2組2位)の一戦を中継します。丸山九段は藤井聡太棋聖を破っての登場です。勝者は久保利明九段(1組3位)と挑戦者決定三番勝負進出をかけて戦います。

対局は7月31日(月)、東京・将棋会館「高雄」で10時開始。持ち時間は各5時間。先後は振り駒で決定します。

棋譜・コメント入力は康太、ブログを紋蛇が担当します。よろしくお願いいたします。

【竜王戦 : 囲碁・将棋 : ニュース : 読売新聞オンライン】
https://www.yomiuri.co.jp/igoshougi/ryuoh/ 

【ホーム - 野村グループ】
https://www.nomura.com/jp/ 

Dsc_0962(対局ボード)

2020年7月27日 (月)