カテゴリ「第26期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2013年8月10日 (土)
2013年8月 9日 (金)

Ryuou201308090101_119

図の局面で佐藤九段が投了を告げた。△7四同歩は▲6二飛成△7二銀▲7一銀△8三玉▲8二金△8四玉▲9五金までの詰み。銀で取っても同様の詰み筋で詰む。終局時刻は22時42分。消費時間は▲郷田4時間58分、△佐藤4時間59分。郷田九段は自身初の挑戦者決定三番勝負を戦う。

前図より△7二金打▲1一竜と一呼吸を置いて今度は佐藤九段が攻める番。△8六歩▲同銀に再度△7四桂と打った。対して▲8七香もありそうだったが、郷田九段は▲8二歩△同金▲7一銀の切り合いを選んだ。

Gs91

この手は詰めろなので受けるしかない。△7二金左が自然に見えたが、佐藤九段は△6一飛と受けた。手番を渡さない強気の受けだ。

Gs72_2

▲3三歩から駒を取り合い△4七同銀成となった局面。ここで郷田九段が、ついに▲8四歩と突きだした。以下△5七角▲8三歩成△同銀▲9五桂△9四銀打▲4一飛△3九角成▲7一飛成と進んだ。

Gs81

激しい駒の取り合いが続いている。今は郷田九段が攻めているが、手番を握れば後手からは

△8六歩▲同銀△8七歩のような反撃がある。

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20時53分、佐藤九段は△7四桂と打った。
Gs64

現状、6六角の働きがいいので▲1一角成とされても追うべきという判断だ。

▲1一角成△4七角成▲3三歩△4八馬では先手が悪いのか、郷田九段は単に▲3三歩と更に当たりを増やす。盤上4枚の大駒のうち、3枚までが当たりになった。

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(再び中継室を訪れた吉田正和五段。この中継を見ているところ)

Gs63

20時頃、郷田九段が▲6六角と打った局面。先手は▲4六歩とは取り切れなかった。

この手は▲3三歩を見せながら、先手の3九飛にひもをつけた手だ。銀と角が当たっているので、後手からすれば止まることは許されない。佐藤はどんな手を生み出せるか。▲6六角までの消費時間は▲郷田九段4時間14分、△佐藤九段3時間43分。

この局面で佐藤九段が動かないまま20時30分を過ぎた。持ち時間は5時間なので、両者とも残りは1時間を切っているはず。最後の長考となりそうだ。

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(先手の郷田九段)