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2021年8月30日 (月)

豊島将之竜王と藤井王位・棋聖で争われる第34期竜王戦七番勝負は、下記の日程で行われます。

<第1局> 10月8日・9日(金・土) 東京都渋谷区「セルリアンタワー能楽堂」
<第2局> 10月22日・23日(金・土) 京都府京都市「総本山仁和寺」
<第3局> 10月30日・31日(土・日) 福島県いわき市「新つた」
<第4局> 11月12日・13日(金・土) 山口県宇部市「ANAクラウンプラザ」
<第5局> 11月26日・27日(金・土) 岡山県倉敷市「円通寺」
<第6局> 12月4日・5日(土・日) 鹿児島県指宿市「指宿白水館」
<第7局> 12月17日・18日(金・土) 山梨県甲府市「常磐ホテル」

以上で本局の中継は終了です。ご観戦ありがとうございました。

感想戦終了後、藤井王位・棋聖が記者会見を行いました。

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――本局を改めて振り返って。

藤井 序盤からバランスを取るのが難しかったように思います。そのあと激しくなったんですけど、そこで結果的にこちらの玉の遠さが生きる形になったのかなという気がします。

――竜王戦でのタイトル戦は今回が初めてです。

藤井 決勝トーナメントにはこれまでも出ていたんですけど、そこで結果を残せていなかったので、今期は挑戦という結果を出すことができたのはうれしく思いますし、七番勝負も盛り上げられるように精一杯、戦えればと思います。

――今年は豊島竜王とのタイトル戦が続いています。改めて、どのような棋士だと考えておられますか。

藤井 豊島竜王は序盤の研究が深くて、その上で中終盤も的確に急所を捉えられている印象があります。

――七番勝負の抱負は。

藤井 竜王戦は王位戦と同じ持ち時間(各8時間)になりますけど、王位戦では序盤で後れを取ってしまうような展開の将棋が多かったので、その辺りを修正して熱戦にできればと思います。

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――竜王戦という棋戦の印象について

藤井 デビュー戦からすごくいい経験をさせていただいている印象があります。将棋界で最高峰のタイトルでもありますし、自分にとっても思い入れのある棋戦です。

――対局直後のコメントで「(豊島将之竜王との)王位戦の反省を生かして」とおっしゃっていました。結果は4勝1敗でしたが、スコアというより内容を重視しての反省ですか。

藤井 はい。内容的に押されていた印象があるので、竜王戦ではそこを修正していかないと厳しいのかなと思っています。

――目標高くといいますか、簡単には満足しないと思われているのでしょうか。

藤井 もちろん防衛できてうれしいという気持ちもあるんですけど、結果と内容は別なので、反省すべきところはしっかりする必要があるのかなと思ってます。

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――竜王戦は本局で36局目でした。印象に残った対局は何が浮かびますか。

藤井 デビュー戦の加藤一二三九段は印象深いですし、△7七同飛成や▲4一銀といった話題にしていただいた手も竜王戦の対局だったので、その対局は自分にとっても印象に残っています。

――19歳にして最高峰の舞台に立つことに対しての思いをお聞かせください。

藤井 最高峰の舞台なので、それにふさわしい将棋を指したいという気持ちがあります。また、相手は豊島竜王ということで、またこうして番勝負で戦えるのはうれしいことなので、その機会を生かしていければと思っています。

――年齢については意識されていませんか。

藤井 そのことは意識せずに、自分にとっていいものにできればなという思いと、ファンの方にも楽しんでいただける内容にしていきたい気持ちが強いです。

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――竜王戦七番勝負への意気込みをお願いします。

藤井 開幕までにしばらく時間があるので、その間にしっかり準備をして七番勝負を盛り上げていければと思っています。

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Dsc_33191 (竜王初挑戦を決めた藤井王位・棋聖。主催紙のインタビューに応じる)

◆藤井王位・棋聖の談話

――本局を振り返って、いかがですか。

藤井 判断が難しい将棋だったと思います。△7四飛(34手目)と引かれたところで長考して、何か攻めていくことも考えたんですが、成算がなかったので。▲4八玉(35手目)ではあまりうまくいっていないかもしれないなと思いながら指していました。そのあと▲6五飛(39手目)から▲8三角(43手目)と打って、こちらの玉が早逃げしたのが生きる展開になったかなと思いました。

――「成算が持てなかった」というのは、▲4八玉に代えて▲8三角を考えていたということですか。

藤井 そこのところは手が広いと思ったんですけど、すぐに攻めてうまくいくのか、判断がつかなかったです。

――優勢、あるいは勝ちを意識したのはどの辺りですか。

藤井 ▲6五桂(61手目)から手順に攻めが続く形になったので、その辺りで勝ちやすくなったかなと思いました。

――初の竜王挑戦となります。

藤井 竜王戦という最高峰のタイトル戦で挑戦できることは、とても光栄だと思います。王位戦の反省を踏まえて、よい内容にしていければと思います。

――豊島竜王とは、竜王戦、王位戦、叡王戦とあわせて、タイトル戦での十九番勝負ということになります。

藤井 竜王戦は二日制の持ち時間8時間ということで、王位戦と同じ条件になるので、王位戦でうまくいかなかったところを修正して臨めればと思っています。

Dsc_33401 (続いて、永瀬王座)

◆永瀬王座の談話

――本局を振り返って、いかがですか。

永瀬 序盤で準備のない形になってしまいました。△8八歩(36手目)に代えて△8六歩しかなかった……▲5八金(51手目)の局面を眺めていて、確かに悪いのは分かったんですけど、前の段階でそれを理解できていなかったので△8八歩としてしまいました。

――今期の竜王戦についてはいかがですか。

永瀬 1組優勝で、いい位置からスタートできたんですけど、結局、藤井王位・棋聖を抜かないとというところがありますので、あまりアドバンテージになるという感じはなかったです。本局も含めて、深い部分の読みで差をつけられてしまった印象がありますので、それを補っていきたいです。

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20210830_77豊島将之竜王への挑戦を目指す第34期竜王戦挑戦者決定三番勝負第2局は、藤井王位・棋聖が制しました。終局時刻は20時18分。消費時間は、▲藤井4時間2分、△永瀬4時間23分。

この結果、藤井王位・棋聖が2連勝で三番勝負を制し、竜王初挑戦を決めました。
七番勝負第1局は10月8日、9日に東京都渋谷区「セルリアンタワー能楽堂」で行われます。

20210830k図は20時10分頃の局面です。藤井王位・棋聖は数手前に▲6六銀と打ちつけて自玉をさらに安定させたうえで、挟撃の形を作りました。▲2一竜に△3一金は、▲4五桂がぴったりの手になります。藤井王位・棋聖の竜王挑戦が近づいているようです。

Dsc_31211 (藤井王位・棋聖)

20210830j永瀬王座は前記事の▲8一飛に対して50分考え、△7九馬と入りました。これに▲7一飛成△同玉▲7二銀△8二玉▲8三歩△9二玉▲7三金で後手の手駒に飛車がもう1枚増えると、△5七馬▲同金△同角成▲同玉△5九飛以下で先手玉が詰む仕組みです。永瀬王座は相手の攻めに制約を与えて、チャンスを待っています。

Dsc_32741 (永瀬王座)

20210830i18時40分に対局が再開されると、藤井王位・棋聖は▲8一飛(図)と指しました。△7八馬には▲7一飛成△同玉▲7二銀△8二玉▲8三歩△9二玉▲7三金という寄せがあり、厳しい飛車打ちです。局面はすでに最終盤とさえいえそうな状況。先手玉はまだ余裕があるので、とにかく後手玉を寄せることができれば藤井王位・棋聖の勝ちです。

Dsc_32581_2 (藤井王位・棋聖)

20210830h図の局面で藤井王位・棋聖が19分使ったところで18時になり、夕食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲藤井3時間41分、△永瀬3時間13分。夕食の注文は、永瀬王座が「豚キムチ弁当、納豆オムレツ+キムチ」(鳩やぐら)、藤井王位・棋聖が「五目炒飯」(紫金飯店)です。対局は18時40分に再開されます。

Dsc_32911 (永瀬王座の夕食)

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Dsc_32962 (藤井王位・棋聖の夕食)

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