カテゴリ「第35期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2022年8月 5日 (金)

Dsc_39971 (終局後の対局室。まずは主催紙からインタビューがあった)

Dsc_39721 (勝った広瀬八段。相手から仕掛けられたあとは、苦戦を意識していたようだ)

Dsc_39841_2 (敗れた佐藤九段。81手目の▲4四桂を打たれて自信がなくなったと話していた)

Dsc_40171 (感想戦に入る)

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本局の中継は以上で終了です。ご観戦ありがとうございました。
山崎隆之八段と広瀬章人八段による挑戦者決定三番勝負の第1局は、8月9日(火)に関西将棋会館で行われます。

20220805n図は20時40分過ぎの局面です。▲3二桂成が▲2三金△同玉▲3三成桂以下の詰めろで、受けづらい形です。後手は△2九竜と入る手を指すための猶予をもらえそうにありません。広瀬八段が頭一つ抜け出したようです。

Dsc_39301 (広瀬八段)

20220805m

図は19時50分過ぎの局面。81手目の▲4四桂から△4二金▲4七金△3八角▲4六金△2九角成▲4五桂△同銀▲同金と進みました。お互いに飛車を持ち合って、一気に終盤戦の雰囲気です。先手に手番がくれば、▲4三歩や▲2三歩が厳しい攻め。後手としては現局面で王手角取りに△2八飛と打つ手が目につきますが、以下▲7八歩に△2六飛成では、▲4三歩で先手の攻めが速そうです。佐藤九段は何かよい順を見いだせるでしょうか。

Dsc_37971 (佐藤九段)

20220805j

夕食休憩が終わり、対局が再開されました。図は18時50分過ぎの局面。▲4四桂と打って、後手の4六飛の可動域を狭めながら後手の玉そばの金を狙ったところです。対して△4四同銀は▲4七歩で、後手の飛車が4筋から動けば▲4四角と銀を取ることができます。また、後手が3二金をかわして4四桂が盤上に残れば、後の攻めやすさが違います。部分的には先手の攻めがうるさそうですが、先手は自玉の薄さが不安材料で、形勢は依然として難しそうです。

Dsc_37711 (広瀬八段)

20220805i

この局面で広瀬八段が21分使ったところで18時になり、夕食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲広瀬3時間16分、△佐藤3時間10分。夕食の注文は、佐藤九段が「にぎり・特上(玉子をしめさばに変更)」(千寿司)、広瀬八段が「チキンカツ定食」(ふじもと)。対局は18時40分に再開されます。

20220805h

図は16時50分頃の局面です。後手の佐藤九段は、▲2四歩の突き出しに対して△7六歩▲同銀△7七歩▲同桂△2四歩と、7筋で攻め手を決めるだけ決めてから2筋に手を戻しました。次は△7五歩▲同銀△7六歩という筋を見ているものと思われます。先手としても、ここで▲7四歩と打てば桂は取れる形。以下△7五歩▲同銀△7六歩▲7三歩成△7七歩成▲同金の進行は、形勢がどうなっているのか簡単には判断がつきません。しばらくは難しい局面が続きそうです。

Dsc_39041 (広瀬八段。2六の角をどうさばくのかが一つの課題だ)

20220805g図は15時30分頃の局面です。▲2四歩の突き出しに対して、佐藤九段が熟考しています。中盤の勝負どころといえそうです。後手は(1)△2四同歩と(2)△2四同銀のどちらもありそうですが、いずれにしても、先手は2筋の突き捨てを入れてから▲7五歩と受けに手を戻すつもりでしょうか。以下△4九角▲4七金△3八角成▲4六金△2九馬というように飛車の取り合いになったときに、後手が2四歩の形なら先手から▲2三歩のタタキがありますし、2四銀の形なら後手玉は側面の守りが弱くなっています。

Dsc_39222 (佐藤九段。自身で「古色古香」と揮毫した扇子を使用している)

20220805f図は14時15分頃の局面です。▲2六角は49分の考慮で打たれた角で、後手からの△4四角を防いでいます。仮にこれで後手から適当な攻めがなければ、▲7五歩~▲7四歩や▲9三歩成が間に合ってきます。▲2六角に対して、佐藤九段は40分近く考えています。

Dsc_37851 (広瀬八段)