2021年10月の記事

2021年10月21日 (木)

主催者挨拶

【主催者あいさつ】柴田岳・読売新聞大阪本社代表取締役社長

「2週間前に東京で行われた第1局を、皆さまご覧になられたでしょうか。まさに両者一歩も譲らぬ手に汗握る大熱戦の末、藤井三冠が劇的な逆転で初戦をものにしました。総本山仁和寺は3年連続の開催となります。地元京都の皆さま、全国の将棋ファンの皆さまの記憶に残るような素晴らしい名局になることをお祈りします」

清水女流七段

【主催者あいさつ】清水市代・日本将棋連盟常務理事

「竜王戦のご縁を結んでいただきまして、3年連続で番勝負を開催いただきますことを感謝申し上げます。瀬川門跡大僧正猊下、本当にありがとうございます。明日から始まる第2局ですが、第1局とは大きく異なる点がございます。それは、すでに先手後手が決まっている、というところです。両対局者は本局に向けて、より深く、より多く、より緻密に準備を重ねて迎えます。どうぞ皆さま、ご期待、ご声援いただければと思います」

仁和寺門跡

【京都対局代表者あいさつ】瀬川大秀・総本山仁和寺門跡大僧正猊下

「竜王の豊島竜王さま、また挑戦者の藤井三冠さま、このご縁を大切にいたしまして、仁和寺で行われる竜王戦に胸がときめいてございます。対局場となります宸殿ですが、このたび『仁和寺御所庭園』としまして国の名勝に指定されました。それから初めて竜王戦が開催されるわけでございます。誠に素晴らしい明日になると思っております」

前夜祭

(書き起こし:虹/写真:夏芽)

記念撮影のあとは、対局室の「宸殿」で検分が行われました。

検分

豊島竜王

藤井三冠

淡路九段
(立会人の淡路九段が問題ないかを両対局者に尋ねる)

豊島竜王

藤井三冠

検分
(15時48分、検分は5分ほどで終了した)

両対局者を含めた関係者一行は、15時頃、対局場の仁和寺に到着。検分の前に境内を回り、記念撮影が行われました。

到着

豊島竜王
(豊島将之竜王)

藤井三冠
(藤井聡太三冠)

二王門前
(二王門の前で記念撮影)

五重塔
(紅葉の先には五重塔)

記念撮影

豊島将之竜王に藤井聡太三冠(王位・叡王・棋聖)が挑戦している第34期竜王戦七番勝負は、第1局を藤井三冠が制し、タイトル奪取に一歩前進しました。第2局は場所を京都に移し、10月22、23日(金、土)に行われます。豊島竜王がタイに戻すか、それとも挑戦者が連勝で四冠に近づくか。

対局場は京都府京都市「総本山仁和寺」。立会人は淡路仁茂九段、新聞解説は小林裕士七段、記録係は麻生喜久三段(増田裕司六段門下)、観戦記の執筆は池田将之さんです。現地大盤解説会は服部慎一郎四段と長谷川優貴女流二段が務めます。

※大盤解説会の申し込みは終了しております。

本局の先手は豊島竜王。対局開始は9時で、持ち時間は各8時間。昼食休憩は12時30分から13時30分まで。1日目の18時を過ぎた時点で、手番の対局者が封じ手を行い、翌日の9時に指し継ぎます。

【棋譜中継】
http://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/34/ryuou202110220101.html

仁和寺

【主催】読売新聞社
https://www.yomiuri.co.jp/igoshougi/ryuoh/
【特別協賛】野村ホールディングス株式会社
https://www.nomura.com/jp/
【協賛】東急グループ
https://tokyugroup.jp/
【協賛】株式会社UACJ
https://www.uacj.co.jp/
【協賛】旭化成ホームズ株式会社
https://www.asahi-kasei.co.jp/j-koho/index.html/
【協賛】一般財団法人あんしん財団
https://www.anshin-zaidan.or.jp/
【協賛】JRA(日本中央競馬会)
https://www.jra.go.jp/

インターネット中継は、棋譜コメントを虹が、ブログを夏芽が担当します。よろしくお願いいたします。

2021年10月 9日 (土)

以上で第1局のブログ更新を終わります。
ご観戦いただきまして、ありがとうございました。
第2局は10月22・23日(金・土)の両日に京都市右京区「総本山仁和寺」で行われます。

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終局直後に主催者インタビューがありました。

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Dsc_4776(苦しい将棋だった藤井三冠。一瞬のチャンスをつかんだ)

――本局を振り返って。
藤井 △8六歩(30手目)から積極的に動かれて、そのあと△3四歩(36手目)に▲4六歩としたんですけど、▲8七金とかで強く戦うべきだったかもしれません。本譜は△3五歩(38手目)から△2四飛と回られて自信がない展開になってしまったと思います。

――封じ手のあたりはいかがですか。
藤井 飛車の配置が悪いので失敗したかなと思っていました。

――二枚飛車と二枚角で激しい戦いになりました。あのあたりは。
藤井 金が上ずってしまっている分、常に自信のない展開だと思っていました。

――どのあたりで手応えを感じましたか。
藤井 ▲7一飛(79手目)と打って攻め合いの形が作れたかなと思いました。

――よくなった局面は。
藤井 ▲3六玉(111手目)と桂を取って、こちらの玉がいい形になったと思いました。

――能楽堂での第1局で先勝したことについて。
藤井 能楽堂での対局ということで、普段以上の緊張感がありました。1勝することができたので、また次局以降も全力を尽くしたいと思います。

Dsc_4783(藤井三冠のインタビューの間、豊島竜王は視線を落としていた)

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Dsc_4789_2(質問に答える豊島竜王)

――本局を振り返って。
豊島 難しい将棋でした。そんなに自信はなかったです。歩損なのでどうだったのか。どこかで間違えているんだと思うんですけど、そんなにはっきりよくできる感じでもありませんでした。でも途中からちょっとずつ悪くなってしまったので……。均衡を保つ手があればよかったんですけど。

――二枚飛車を持ったあたりは。
豊島 飛車角交換になったあたりですか。よくわかりませんでした。何か手段がありそうだと思ったんですけど。

――能楽堂での公開対局でした。
豊島 集中して指すことができたと思います。

――第2局に向けて。
豊島 気持ちを切り替えて、また頑張りたいと思います。

20211009a123手で藤井三冠が勝ちました。終局時刻は19時25分。消費時間は▲藤井7時間56分、△豊島7時間59分。第2局は10月22・23日(金・土)の両日に京都市右京区「総本山仁和寺」で行われます。