2015年6月の記事

2015年6月26日 (金)

時刻は16時30分を回り、60手目△4三銀まで進んでいます。斎藤六段は△3八角から馬を作り合う展開を選びました。

60

北浜八段
(棋士室では本局の新聞解説担当・北浜健介八段が継ぎ盤で検討している)

本局はタブレット端末を利用した自動棋譜更新システムを使用して中継しております。消費時間が一手ごとに更新されるため、臨場感のある中継をお楽しみ頂けます。

なお、使用しているタブレットは富士通製「ARROWS Tab F-03G」で、最高クラスの高精細画面と、わずか400g弱の軽さが特徴です。長時間の将棋中継に耐えうる頑丈さと電池持ちの良さを兼ね備えた信頼できる確かな逸品となっています。

ARROWS Tab F-03G

時刻は15時を回り、51手目▲6一角まで進みました。この角打ちは、角換わり腰掛け銀同型の定跡では、部分的によく指されいる手です。

51

参考図は9筋の突き合いを入れて、飛車が2八にいる形ですが、この局面だと第4期(1991年)竜王戦七番勝負第1局▲谷川浩司竜王-△森下卓六段戦や、第5期(1992年)竜王戦七番勝負第5局▲谷川浩司竜王-△羽生善治王座戦(いずれも肩書は当時)などの前例があります。

参考図

▲谷川-△森下戦は参考図以下△3五歩▲3四角成△4三銀▲2五馬△5四角▲6七金右△3三桂▲5八馬と進んで、結果は持将棋でした。また▲谷川-△羽生戦は参考図で△4三角と合わせており、▲同角成△同銀▲7四歩△同金▲4五桂△6五歩▲3四歩と進みました(結果は後手勝ち)。

9筋の端歩や飛車の位置の違いはありますが、この後の進行のひとつとして考えられる手順です。

時刻は14時を回り、42手目△4四銀まで進んでいます。斎藤六段のこの銀上りは27分の考慮でしたが、千田五段も現局面で30分以上の長考に沈んでいます。同一の前例は、2014年5月の▲飯塚祐紀七段-△塚田泰明九段戦(NHK杯)のみとなっていますが、1筋、7筋の突き捨ての有無など、ひとつひとつの変化が複雑で、まだしばらく長考が続くかも知れません。

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淡路九段
(先月、現役を引退した淡路仁茂九段が3階の棋士室に立ち寄っている)

関西将棋会館1階にある販売コーナーに立ち寄ってみました。

販売コーナー
(販売コーナーは玄関を入ってすぐの場所にあります)

盤駒
(こちらは盤駒の販売コーナー)

サイン本
(関西棋士を中心に、サイン本もたくさん売られています)

糸谷グッズ
(左が糸谷哲郎竜王扇子『創造』。右はハンドタオル2種)


【日本将棋連盟関西本部販売課】
・営業時間 12:00~17:00
・定休日 毎週火曜木曜
・TEL/FAX 06-6451-5077

12時10分になりました。図の36手目△7三桂の局面で、千田五段の考慮時間が52分を記録して昼食休憩です。ここまでの消費時間は▲千田五段1時間0分、△斎藤六段50分。昼食の注文は、斎藤六段が珍豚美人(ちんとんしゃん)、千田五段が牛肉てりやき、いずれもサービスランチ(ライス・みそ汁・サラダ付)です。

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対局は13時に再開します。

竜王戦の決勝トーナメントは、5組優勝者と6組優勝者による開幕戦が恒例となっています。そこで第1期からの戦歴を一覧にしてみました。

5vs6

結果は5組優勝者が13勝、6組優勝者が14勝とほぼ拮抗しています。しかし上位陣の壁が厚く、挑戦者決定戦まで勝ち進んだのは第7期(1994年)の行方尚史四段(現八段)のみ。今期の勝者はどこまでの活躍を見せるでしょうか。