2015年6月の記事

2015年6月26日 (金)

21時20分、83手目▲8七金まで進みました。

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棋士室の見解は変わらず「後手よし」ですが、まだはっきりした結論は出ていません。図で△9五桂と打っても▲7八角や▲9六角で難しいとのこと。互いの玉に詰めろがかかりにくい状況のようです。

棋士室
(難解な終盤戦に、棋士室の検討陣の口数が少なくなっている)

千田五段は△4七角に対し、34分の考慮で▲6八飛と寄りました。これで残り32分となっています。

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棋士室では△7六桂▲同銀△同歩▲4四銀に△8六飛(参考図)と走る手が詰めろで、先手の受け方が難しいと言われています。

参考図

そして20時50分、斎藤六段も残り1時間を切ったようです。いよいよ大詰めが近づいてきました。

20時を回り、78手目△4七角まで進みました。

78

この局面まで進み、棋士室は「後手よし」との見解が強まっています。斎藤六段自身もこの角をノータイムで打っている辺り、形勢に自信を持っているのかも知れません。

斎藤六段

19時30分を回り、72手目△3二金まで進みました。

72

棋士室では、ここで▲4七銀と引く手が候補に挙がり、以下△4六歩▲2三銀不成△2七歩▲3二成銀△同玉▲2九飛△4七歩成▲4九飛△5八と(参考1図)と進んだ局面で、▲4一角以下の詰みがあり一時は先手有望な展開に見られていました。

参考1図

しかし再検討の結果▲4七銀△4六歩▲2三銀不成に△4三金(参考2図)とかわせば後手玉は捕まらないとされ、むしろこの変化は「後手よし」と見られています。

参考2図

19時7分、再開後もしばらく考えていた千田五段が▲4三馬と切って強襲に出ました。

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夕食休憩
(早めに夕食休憩を済ませた両対局者。再開まで二人だけの時間が続いた)

なにわ筋
(時刻は19時を回り、外が暗くなり始めている)

18時10分になりました。図の66手目△3三桂の局面で、千田五段の考慮時間が26分を記録して夕食休憩です。ここまでの消費時間は▲千田五段3時間30分、△斎藤六段3時間15分。夕食の注文は、千田五段がバターライス、斎藤六段の注文はありませんでした。

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対局は19時に再開します。

バターライス
(千田五段が注文したバターライス)

時刻は17時を回り、64手目△8七歩まで進みました。

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この歩は▲8八玉の入城を防いだ手筋で、▲8七同金と取れば金の守りがそれて、横からの攻めに弱くなります。これに対し千田五段は29分の考慮で▲7二歩!と打ちました。

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この▲7二歩も手筋。飛車の横利きを止めた手で、取れば▲6三銀(または▲8三銀)の隙が生じ、放っておくと次に▲4三馬△同金▲2三飛成が厳しい攻めになります。

斎藤六段

千田五段