渡辺棋王が連勝 この局面で永瀬王座が投了し、渡辺棋王の勝ちとなりました。終局時刻は18時29分。消費時間は、▲渡辺明3時間38分、△永瀬3時間57分。勝った渡辺棋王はスコアを2勝0敗としました。第3局は3月6日(日)に新潟県新潟市「新潟グランドホテル」で行われます。 (生姜)
決めに出た手 図は永瀬王座の△6七歩成に、渡辺棋王が手抜いて▲6三歩成としたところ。「これは決めにいった手ですね。まだ完全に読み切れる感じではないので先手の勝ち筋とまではいえませんが、自然に攻めを続ければ勝てそうな局面になっています」と屋敷九段。渡辺棋王が2連勝に近づいているようです。 連敗すると後がなくなる永瀬王座。起死回生の策はあるか。(八雲)
棋王が攻める 図は17時40分過ぎの局面。いよいよ渡辺棋王が本腰を入れた攻めを繰り出しています。流れは先手好調ですが、まだ決定的な差はついておらず、形勢は予断を許しません。ただ、互いに玉が薄いので、いったんバランスが崩れると急速に差がつきやすい将棋です。ここからは一手一手が重くなります。 渡辺棋王がぐいぐい押している。(八雲)
押したり引いたり 図の△4一玉では△8九角のような激しい手も考えられましたが、永瀬王座は勝負を急がずじっと玉を引きました。▲6四歩に△5二銀の引き場所を作った意味です。「△8九角は▲8七歩で飛車を渡すことになるので、リスクが高く指しにくい順だったと思います」と屋敷九段。互いに押したり引いたり、じりじりとした駆け引きが続いています。 永瀬王座は勝負を急がなかった。(八雲)
激しくなるか 図は15時50分頃の局面。渡辺棋王は▲9七角とぶつけました。角交換から▲4三角の攻めを狙っています。しかし、後手からの反撃もきついため、一気に激しくなる可能性があります。▲9七角までの消費時間は▲渡辺3時間1分、△永瀬1時間58分。 渡辺棋王が思いきった手で勝負に出た。(八雲)
前日の揮毫 対局の前日に行われた揮毫の様子です。 永瀬王座は揮毫というより、記号を書いているように見えますが……。 記号ではなく、鬼という字を2つ続けて書いています。永瀬王座がよく書いている揮毫で、鬼鬼しい(鬼をより強めた表現)などの意味があるようです。研究の鬼と呼ばれる永瀬王座らしい言葉。 こちらは駒箱の中蓋に揮毫したもの。(八雲)
午後のおやつ 15時を回り、対局者のおやつが運ばれた。注文は渡辺棋王が「ガトーショコラ、コーヒー」、永瀬王座が「フルーツ盛り合わせ、イチゴショートケーキ、コーヒー」。 ガトーショコラ。 イチゴショートケーキ、フルーツ盛り合わせ。(八雲)