2023年3月19日 (日)
技の応酬

図は4四に角を打ったところ。1手前の▲5三金で、渡辺棋王は一分将棋に入っています。受け切りを狙う藤井竜王に対し、渡辺棋王が魅せました。▲7三角成!が妙手。△5三飛と金を取られて大失敗に見えますが、▲7四馬と桂を取れば▲4五桂や▲4五歩△5五角▲5六香の楽しみがあります。後手玉は2筋に先手の歩がいるのでかなり狭く、特に飛車や金を渡すような強襲にはなかなか出られません。控室では1手指されるたびに「激戦」「熱戦だ」と声が上がっています。
(紋蛇)
2分と20分
激戦
東武ワールドスクウェア(2)
東武ワールドスクウェア(1)
昨日「東武ワールドスクウェア」にいってきました。同所は世界の建造物や世界遺産を25分の1のスケールで再現したミニチュアがある博物館として知られます。
(屋外に再現されている。雨の中、多くの人が写真を撮っていた)
(紋蛇)
残り1時間を切る
渡辺棋王は▲5六香に1時間1分を使い、残り時間が42分になりました。対する藤井竜王は次の△5四歩に6分使い、残りが56分に。ともに残り1時間を切って、終盤戦を迎えようとしています。
(紋蛇)









△5一香と受けた局面は、残り時間が先手2分、後手20分です。藤井竜王は田楽刺しで受ける方針で、▲同成銀に△同飛と進んだ手が金取りになります。渡辺棋王は細い攻めをつなぐ技術に長けているので得意な展開になりましたが、気になるのは残り時間です。残り2分で藤井玉に食いつけるでしょうか。
時刻は18時を過ぎました。控室では屋敷九段、鈴木九段、広瀬八段が検討していて、「激戦」の評判です。△5一角だと▲5三桂成△4一香▲5二成銀△8四角▲4一成銀△同飛▲4五香とされて、4三の地点が守りにくくなります。先手の攻めが妙にうるさく、後手が振り切るのは容易ではありません。









