2015年12月21日 (月)

92_2
時刻は11時を回りました。
後手は振り飛車を含みにして駒組みを進めていましたが、13手目▲6八玉を見て△5二金右(A図)と上がりました。本譜は相居飛車の将棋になりそうです。準決勝では先手が▲7八金と形を早く決めていたので、後手も飛車を振りやすい意味がありました。本局では、先手は振り飛車を警戒して、金の位置を保留しています。「棋は対話なり」で、先手の指し手に応じた方針変更といえそうです。
佐藤(天)八段は玉を6八に保留したまま、▲4八飛(B図)と右四間飛車に構えました。玉の囲いはそこそこに、攻撃態勢を着々と整えています。

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(若葉)

両対局者の棋歴を数字で振り返ります。

両者はこれまでに4回の対戦があり、佐藤(康)九段が1勝、佐藤(天)八段が3勝。対戦成績は佐藤(天)八段がリードしています。
下表で特に目を引くのが先手番の勝率。佐藤(康)九段は0.697、佐藤(天)八段は0.727で、双方とも大きく勝ち越しています。その一方で、後手番では佐藤(康)九段が0.570とやや苦戦。佐藤(天)八段は0.675で7割は切っているものの、高い勝率を維持しています。
本局は佐藤(天)八段が先手番を得ました。振り駒のアヤがどう影響してくるでしょうか。

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(若葉)

73(対局者がそろったのは9時50分を過ぎた頃。身の回りを整え、一礼してから駒を並べ始めた)

74(駒箱を開けるのは佐藤(康)九段)

71(佐藤(康)九段)

72(佐藤(天)八段。同姓だが、血縁関係はない。佐藤(康)九段は京都府、佐藤(天)八段は福岡県の出身)

(若葉)

ここで準決勝の一局を振り返ります。


第41期棋王戦 挑戦者決定トーナメント準決勝
  日時:2015年11月6日
  先手:佐藤 天彦 八段
  後手:佐藤 康光 九段

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▲7六歩 △8四歩 ▲2六歩 △8五歩
▲7七角 △3四歩 ▲8八銀 △4四歩(A図)
▲2五歩 △3三角 ▲7八金 △3二銀
▲6九玉 △4三銀 ▲7九玉 △2二飛
▲6八角 △7四歩 ▲5六歩 △8二銀
▲4八銀 △7二金 ▲5九金 △6一玉
▲6九金 △5二金 ▲7七桂 △7三桂
▲8九玉 △8三銀 ▲7九金寄 △5四歩
▲5七銀 △6四歩 ▲3六歩 △7一玉
▲9六歩 △8四銀 ▲6六銀 △6三金左
▲3八飛 △9四歩 ▲3五歩 △同 歩
▲同 飛 △3四歩 ▲3六飛 △9五歩
▲同 歩 △同 香 ▲同 香 △同 銀
▲5七角 △8六歩 ▲同 歩 △1五角
▲5五歩 △9六歩 ▲9八歩 △9一香
▲8七香 △5九角成 ▲5六飛 △1五馬
▲7五歩 △5五歩 ▲同 銀 △5四歩
▲6六銀 △6五歩 ▲同 桂 △4二馬
▲4六角 △7五歩 ▲5三歩 △6四歩
▲7五銀 △6五桂 ▲6四銀 △5五桂
▲6三銀成 △同 金 ▲7六飛 △6二玉
▲7四歩 △8四銀 ▲8五歩 △7五銀打
▲5六飛 △5三馬 ▲8四歩 △8六歩
▲8五金 △8七歩成 ▲同 金 △5一玉
▲7五金 △同 馬 ▲8六銀 △7四馬
▲7六飛 △7五歩 ▲6六飛 △6四香
▲9九玉 △7七桂成 ▲同 金 △6六香
▲同 歩 △7六歩 ▲7八金引 △8四馬
▲6五香 △6四歩 ▲7五銀打 △同 馬
▲同 銀 △6五歩 ▲8五角 △6二金
▲7六角 △9七銀 ▲8九桂 △9三香打
▲8七金 △4八飛 ▲8六銀 △同銀成
▲同 金 △9七銀 ▲6八角 △6七金
▲5九銀 △4七飛成 ▲6五角 △7八歩
▲6九金 △4九竜

まで、138手にて佐藤(康)九段の勝ち。

(若葉)

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定刻の10時、対局が開始されました。
振り駒はと金が5枚。先手番は佐藤(天)八段です。

戦型は角換わり、と思いきや、8手目に△4四歩。佐藤(康)九段は本戦トーナメント準決勝の将棋と同じ形に誘導しました。角交換を拒否して力戦模様です。その将棋で苦杯をなめた佐藤(天)八段は当然、何らかの対策を用意しているはず。どこで工夫を見せるかが序盤の見どころになりそうです。

42_2 (初手▲2六歩を着手する佐藤(天)八段)

(若葉)

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佐藤天彦八段

   棋士番号  263
   生年月日  1988年1月16日
   出身地   福岡県福岡市
   師匠    中田功七段
   昇段履歴
         2006年   四段
         2009年   五段
         2011年   六段
         2012年   七段
         2015年   八段

タイトル履歴 
   登場: 1回
      王座  1回
   獲得: 0期
 棋戦優勝履歴
   合計: 2回
      新人王戦    2回
 将棋大賞
      第36回  新人賞
      第38回  勝率1位賞、連勝賞

(若葉)