2015年2月21日 (土)
大盤解説会
渡辺棋王好み
▲4五同銀で昼食休憩入りし、渡辺棋王は△1九角成と香を取りました。
以下、▲4四銀△同銀▲4一銀△4二飛▲3二銀成△同玉▲4五歩△3三銀▲4六角△同馬▲同飛。
ここで渡辺棋王が放った△2四角の評判がいいです。▲4八飛に△6九銀から反撃できるからで、▲6八金寄には△5九銀、▲7九金にも△7九同角成▲同玉△7八金の追い討ちがあります。
少し戻って、▲4五同銀に△4五同銀だったらどうなっていたでしょうか。控室の予想は▲4五同飛△1九角成▲4一銀△8二飛▲3二銀成△同玉▲4六角△同馬▲同飛です。
一気に進めましたが、後手は香を取る。先手は▲4一銀からはがして▲4六角とぶつける。基本的な応酬は変わりません。違いは4筋の形ですが、どこがポイントでしょうか。
「参考図の▲4六同飛の局面は、▲4一角や▲4四歩△同銀▲7一角の攻めがあるので後手は受けないといけません。ところが、実戦のように進めて△2四角と打てば、逆に後手が攻勢を取れそうなんですね。いかにも渡辺棋王好みの展開ですよ」(関浩六段)
拠点を作られたにも関わらず、逆に攻めることができるとは。トッププロらしい深い読みです。
(紋蛇)