橋本達明(下野新聞社 代表取締役社長)
「いよいよ待ちに待った棋王戦五番勝負が開幕します。
私も昨日からワクワクしてきました。日本将棋連盟の調
べによると、栃木の将棋ファンはとても多いのだそうです。
私どもは地元の新聞社として、さまざまな文化事業に取
り組んできました。そして今度はいっそ主催してみよう、
ということになりました。どうか応援して下さるよう、お願い
いたします」。
如水和也(棋王戦宇都宮対局実行委員会 委員長)
「棋王戦を初めて栃木で開催できるのは、非常に喜ばしいこと
です。ここ宇都宮グランドホテルにある『陽南荘』は、数寄屋造
りの立派な建物。竜王戦や名人戦の対局が行われたこともあ
ります。さて、今回の棋王戦を戦うのは、今をときめく久保二冠
と、竜王7連覇の渡辺竜王。まさにゴールデンカードです。
今年の1月には『とちぎ将棋まつり』が行われ、3000人近いお
客さまが来られました。その様子を『週刊将棋』に取り上げてい
ただき、『とちぎ発、将棋ブーム到来』と書いていただきました。
明日は宇都宮将棋フェスタがありますが、伝統文化としての将
棋をさまざまな角度から掘り下げるイベントがたくさんあります。
入場は無料ですのでぜひお越しください。最後に、両対局者に
は我々をワクワクさせてくれるような将棋を期待したいと思います」。
とちぎ将棋まつり
船田元(作新学院長)
「明日、七大タイトルのひとつ棋王戦の第1局が始まります。この前夜
祭では久保二冠と渡辺竜王のお二人は近づいて仲良く来るのかな、
と思っていましたけれど、意外と離れていますね。今から緊張感が漂
っております。
久保棋王は王将も持っておられる二冠。いっぽうの渡辺竜王は7連
覇中ということで、私からすれば今回の対局はドリームマッチです。
将棋は伝統文化、我が国の財産です。近年はIT化が盛んになって、
将棋もネット上でできるようになりました。しかし達人同士の丁々発止
のやり取り、向い合って相手の心理を読みながらの対局は、インターネ
ットでは置き換えられないものがあります。子どものコミュニケーション能
力を育てるために、将棋を教育の一環として触れさせることが大事だと
思っています。それでは明日、ぜひともよい将棋を指してほしいと思います」。
佐藤栄一(宇都宮市長)
「いよいよ明日、第36期棋王戦第1局が開催されます。関係者の皆さま
には心より御礼申し上げます。今回の開催は、宇都宮51万人の市民に
とって大きな財産になるでしょう。宇都宮はカクテルやジャズも街づくりの
一環としてありますが、ここに文化としての将棋が加わりました。今回の
対局を見て、『宇都宮は餃子だけじゃなかった、将棋も盛んなんだ』と、
心と頭に焼き付けていただきたい。そして餃子……じゃなくて将棋のまち
宇都宮を、知っていただきたいと思います」。
(吟)