図は17時30分頃の局面。攻め続けて決めにいくのかと思われたところで、渡辺棋王は一転して▲4八銀と受けに回りました。余して勝ちにいく方針のようです。
控室の検討は、後手が攻め合うなら△8六歩が予想されています。以下▲5九銀△8七歩成▲同金△8六歩▲同金△同飛▲8七歩△7九銀▲同玉△8七飛成▲7八金△8八金▲同金△6七竜▲6八銀で先手よし、が検討陣の結論です。ほかに△3九銀や△4八同角成▲同飛△5九角なども考えられますが、いずれも粘りにいくような順で、できれば選びたくない手のようです。
現在の検討では後手が苦しいと見られていますが、千田六段はどう見ているのか。勝負どころです。
17時45分追記。
控室では、図から△8六角成という強烈な一手を田中悠一五段が発見しました。現在も検討が続いていますが、かなり有力のようで、これまでの形成判断が白紙に戻されています。
「8六に駒を打つ手はよくありますが、角を成るというのは初めてみました。これで勝ったら3年ぐらいは語り草になるすごい手ですね」(加藤九段)
2017年3月27日 (月)