2013年2月 2日 (土)

前夜祭(7)

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(両対局者が前夜祭会場をあとにし、森下九段・木村八段・長沢女流四段・上村四段が順に明日の対局の見どころを語った)

森下九段
「私が初めて長野県を訪れたのは1988年のながの東急の将棋まつり。22歳のころ、米長先生が45歳といまの私よりも若かった隔世の感があります。気持ちだけは変わっていないつもりです」

木村八段
「こんなに盛大な前夜祭に圧倒される思いです。東急将棋まつりにお招きいただいたことを思い出します。郷田棋王と渡辺竜王はわが道を行くという共通点があります。ぶれないところがあるんです。違う点は郷田棋王が長考派、渡辺竜王は結構早い。4時間の持ち時間なのである程度決断力が求められるかなと思います。第1局は流れを決める大事な勝負なので、面白い一番になることでしょう」

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長沢女流四段
「信濃毎日新聞社さまには連日のように、棋王戦を取り上げてくださりありがとうございます。今回のタイトル戦でいろんなことを吸収して、勉強しながら楽しんで聞き手を務めていきたいと思います」

上村四段
「長野県は何度かきましたが、涼しくて過ごしやすいところだと思います。私は昨年10月に四段昇段しました。タイトル戦の記録係を務めるのは四段昇段後初めてです。新たな気持ちで務めたいと思います。記録係の席から対局者の席まで間はわずか1メートルの差ですが、これはとてつもなく長い距離のように感じられます。東京から長野まで歩いていくようなそれぐらいの距離に感じます。奨励会員とプロ棋士との1メートルの距離は何とか埋めることができました。
明日の棋王戦五番勝負の第1局。まずは振り駒に注目していただけたらと思います。最近の二人の対戦は先手の勝率がかなり高いんです。そういうこともあり、先にリードした側が番勝負の勝利に結びつけやすいと思います」

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(前夜祭中締めのご挨拶は猪股征一信濃毎日新聞社代表取締役副社長)

(文章書き起こし・銀杏記者、撮影・吟)