記録係りを務める中村太地四段が久保棋王側から「歩」五枚取り上げ、振り駒をしました。その結果、タテに立った駒が2枚、重なった駒が2枚、歩が一枚となりました。
中村四段が「歩が一枚です。」久保棋王の先手となりました。これは、立った駒、重なった駒が無効となるためです。
立会人の青野照市九段が「定刻になりましたので、久保棋王の先手でお願いします。」
いよいよ、対局が開始と思いきや、数十秒後に久保棋王が、駒が重なったことが判別しにくかったせいか、立会の青野九段に「私が先手ですよね?」と自分を指差して確認しました。確認後、久保棋王の初手は、▲7六歩。
関係者一同が控え室に戻ると、振り駒の話題に。やはり、一瞬勘違いして、佐藤九段の先手と思った人もいました。
「対局者の久保棋王が確認したくらいですからね。我々が勘違いしても無理はないです。」しかし、さすがに対局する本人は、まずそうだろうと思っても、ちょっとでも疑わしきは確認をしたほうが安全。
「上海まで来て、開始早々反則では、洒落にならないですからね。」