形勢に差がつく 図の端攻めが厳しく、香川女流四段が勝勢といっても過言ではない局面を迎えています。しかし和田あ女流二段も粘り強い。△2一銀▲5九飛△4六歩▲同角△4二飛と、自陣を修繕しながら手を続けています。 (香川女流四段が勝ちに近づいている)
厳しい金寄り 難しい戦いが続いていましたが、香川女流四段に気持ちのよい手が出ました。図の▲5七金が飛車の利きを通しながら角に当てるぴったりの手。4七から寄ったので気づきにくい面もありました。△5七同角成は▲4一飛成△同銀▲2三銀打△3一玉▲3三銀成で寄り筋となります。和田あ女流二段は△3四飛と辛抱しましたが、▲6六金で香川女流四段がよくなりました。 (香川女流四段がリードを奪った) (和田あ女流二段は崩れずに粘ってチャンスを待ちたい)
長考の応酬 難解な中盤戦が続いています。この▲5四歩に、香川女流四段は1時間1分の長考でした。以下△5八歩▲同金△6六銀▲同歩△同角▲4七金左と進みます。 時間の面で有利になった和田あ女流二段も要所で腰を落ち着けています。勝負どころがうかがえる中盤戦です。▲4七金左の局面で時刻は15時を回りました。決着はまだまだ先でしょう。 (持ち時間3時間の将棋で1時間を超える長考に沈んだ香川女流四段)
先手の駒に勢い 昼食休憩明けの指し手は▲4五歩でした。▲6五同銀からさばき合うのは7三桂を手順にさばかれてまずそうでした。和田あ女流二段は△5六金▲同銀△4五歩▲同銀△4七歩と攻めますが、▲3八金打と鍛えの入った手を指されてみると、寄せきるのは容易ではありません。 以下△5五銀と進んで図の局面。もう収まることはないでしょう。東京・将棋会館の対局立会人を務める金沢孝史六段は▲3四銀を予想しており、先手が盛り返しているという見解です。美濃囲いの銀が勢いよく進出して寄せに役立っています。代わりの3八金も、4八に利いているのでむしろ堅いです。 (香川女流四段がうまくまとめただろうか)