感想戦は18時10分頃終了しました。
感想戦後に行われた甲斐倉敷藤花へのインタビューの模様をご紹介します。
――お疲れ様でした。本局を振り返っていただけますか。
甲斐 序盤はあまり経験がない形で形勢判断が難しかったのですが、２筋をへこませることができて少し指せるかなと思いました。その後は間違えてしまって際どい将棋にしてしまったのですが、なんとか残っていました。
――西山奨励会二段とは第２期の本戦でも指されて敗れていましたが、リベンジという意識はありましたか。
甲斐 そういう意識はありませんでした。西山さんとは研究会で何回か指していまして、とても強いので勝てればいいなと思っていました。
――挑戦者決定戦の抱負をお願いします。
甲斐 リコー杯は苦手な棋戦で今まで勝てていなかったのですが、決勝までくることができたのでよかったです。精一杯ぶつかっていきたいと思います。
――ありがとうございました。
140手で甲斐倉敷藤花が西山奨励会二段をくだしました。終局時刻は17時25分、消費時間は▲西山２時間22分、△甲斐２時間56分。勝った甲斐倉敷藤花は挑戦者決定戦へ進出。挑戦者決定戦では里見香奈女流名人・女流王位－伊藤沙恵女流初段戦の勝者と対戦します。
図は15時35分頃の局面。桂得のうえ角がさばけている後手がペースを握っています。
図は14時20分過ぎの局面。▲３五銀の当たりをあらかじめ避けて△２二飛と引いたところです。６五の桂取りを見せられている先手はかなり忙しい状況で、▲３五銀から手を作れるかどうか、中盤の勝負所を迎えています。
13時になり、対局が再開されました。
（再開直前の様子）
（再開後も甲斐倉敷藤花はすぐには指さず、時折「うーん」とつぶやきながら考えていた）
正午、この局面で甲斐倉敷藤花が20分使って昼食休憩に入りました。昼食休憩までの消費時間は▲西山39分、△甲斐１時間０分。対局は13時に再開されます。
（昼食休憩中の対局室。甲斐倉敷藤花は５分ほど残って考えていた）
（手番の甲斐倉敷藤花の側から見た盤面）
（甲斐倉敷藤花の王将）
（西山奨励会二段の玉将）
戦型は相三間飛車になりました。図は10時50分頃の局面。甲斐倉敷藤花が一度３四に上がった飛車を引いたところです。これは△３四銀~△４四角~△２二飛と飛車を２筋に転換して先手の銀冠の頭を狙う構想と思われます。
（甲斐倉敷藤花）
（西山奨励会二段）
定刻の10時になり、対局が開始されました。
甲斐智美倉敷藤花の振り歩先で行われた振り駒の結果は、と金が３枚。西山朋佳奨励会二段の先手です。
（甲斐智美倉敷藤花）
（西山朋佳奨励会二段）
（振り駒の様子）
（対局開始の礼）
（すぐに▲７六歩が指された）
９時15分頃の対局室の様子です。本局は対局室の窓側で行われます。
第５期リコー杯女流王座戦本戦はベスト４が出揃いました。８月28日（金）は準決勝の１局目、甲斐智美倉敷藤花と西山朋佳奨励会二段の対局が行われます。対局場所は東京都千代田区・都市センターホテル。持ち時間は各３時間。両者の対戦は本局が２局目で、初手合いは西山奨励会二段が制しています。
本局の中継は睡蓮が担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
【棋譜中継ページ】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/5/joryu_ouza201508280101.html
