（80手にて中井広恵女流六段の勝ち）

（終局直後は厳しい表情だった中井だが、感想戦の検討が進むと笑顔も見られた）

次回の第２期リコー杯女流王座戦中継は、７月12日（木）。
島井咲緒里女流二段（LPSA所属）－山口恵梨子女流初段戦。
甲斐智美女流四段－西山朋佳奨励会２級戦。
里見香奈女流四冠－鈴木環那女流二段戦の３局を中継いたします。こちらも、是非ご観戦ください。

（▲85手にて中村真梨花女流二段の勝ち）

（感想戦終了後、中継室を来訪して詳細な解説を行っている中村真梨花女流二段。終始、難しい変化があり、勝ち切るのは容易ではなかったとのこと。詳しくは、棋譜コメントをご覧ください）

（勝利した中井広恵女流六段）

（貞升南女流１級）

（勝利した中村真梨花女流二段）

（石橋幸緒女流四段）

（田辺七段も加わっての感想戦）

▲貞升－△中井戦は16時44分、80手で中井女流六段が勝ちました。消費時間は▲貞升２時間59分、△中井２時間17分。

▲中村真梨花女流二段－△石橋幸緒女流四段戦は、85手にて中村真梨花女流二段が勝利しました。

消費時間は▲中村２時間17分、△石橋２時間50分（持ち時間、各３時間）

後手玉に受けはなく、先手玉に寄りはない形。
投了もやむを得ない局面だった。

田辺七段「後手は、攻め合いでは勝てないでしょう。おそらく、入玉を目指すと思われます。しかし、後手玉が逃げ切れるかは微妙なところです。先手が攻めきるか、後手が逃げ切るか、ここが正念場だね」

現在の局面、▲２二金△同玉▲４二竜から寄せる手があり後手玉は相当に危険と見られている。
対する先手玉は、まだ美濃囲いに手がついておらず安全。
実戦的には、相当に先手が勝ちやすい状況のようだ。

石橋は、残り少ない考慮時間を使っての考慮に入っている。

田辺七段「先手はと金で攻められる展開が嫌だったと思いますが、ここ数手の攻防でスッキリして嫌味がなくなりましたね。次は、先手から▲６二角成の攻めが厳しいですよ。後手は△６八角成▲５二馬△３六桂と攻め合っても、▲１八玉に逃げられると後続手が難しい。そう考えると、△７九角があまり有効に利いていないように見えます。現在の局面は、先手が有利と言えるのではないでしょうか」

ここまでの消費時間は、▲中村１時間34分、△石橋１時間38分。（持ち時間、各３時間）

（真剣な眼差しで考察する田辺七段）

田辺七段「一見は先手の攻めが細いように見えます。現状では攻めきれるか難しいでしょう。飛車が眠ったままなので、まずはこれを使えるようにしたいですよね。対する後手は、２枚ある角を使ってどう攻めを作れるか。すぐにという手は難しいですが、８一の飛車が取られないよう気を付けながら着実に一歩ずつというところですか。現局面では後手持ちです」

ここまでの消費時間は、▲貞升２時間４分、△中井１時間24分。（持ち時間、各３時間）

（パソコンを操作しながら解説する田辺七段）