伊藤女流三段が勝利 ▲伊藤-△山口戦は137手で伊藤女流三段が勝ち、挑戦者決定戦で里見香奈女流四冠と戦うことが決まりました。終局時刻は15時22分。消費時間は、▲伊藤2時間0分、△山口2時間39分(持ち時間は各3時間)。
戦いのリズム ▲4四角△5二金打▲9五歩で図。後手に△5二金打とさせて戦力を削ってから▲9五歩がリズムのよい攻めです。伊藤女流三段は局所的な戦いにとらわれず、盤面を大きくとらえて指しています。 (伊藤女流三段)
突き放すか、食いつくか 先手2三竜に7九角、後手4五馬の配置から、▲4三竜△3五馬▲同角△同歩で図の局面。伊藤女流三段は、あえて△6九角以下の詰めろをかけさせ、図で▲6八金打と受けに回りました。相手の攻め駒を消してしまえばわかりやすくなります。対して山口女流二段は△2五角と切り返しました。突き放そうとする先手に対し、後手は離されないように食いついています。 (山口女流二段)
先手金得 先手が1筋攻めから手を作り、図で金得の戦果を挙げました。形勢は先手よしと思われます。後手は5八成桂で先手玉を狭くしていますから、これを利用して追い上げたいところです。 (伊藤女流三段がリードを奪った) (山口女流二段は図で手番を握っている。反撃したい)
昼食休憩 図の局面で伊藤女流三段が1分使って昼食休憩に入りました。休憩時間は12時から40分間。消費時間は▲伊藤48分、△山口1時間10分(持ち時間は各3時間)。山口女流二段の出前注文は「玉子雑炊、温泉卵」(鳩やぐら)。伊藤女流三段の注文はありません。写真は休憩中の対局室です。
じっくりとした戦い 図は11時30分ごろの局面。先手矢倉、後手雁木右玉の戦いになりました。比較的じっくりとしています。先手に仕掛けがあるかどうか。待ちすぎると逆に後手から△8五歩~△6五歩と動いてくるかもしれません。