2020年12月 1日 (火)

戦型は相振り飛車

里見女流四冠の初手▲5六歩から相振り飛車に進んでいます。初手▲5六歩は第1局でも指され、相中飛車から先手が居飛車に戻す展開でした。本局は後手の西山女流王座が三間飛車に構え、里見女流四冠は向かい飛車に振り直しています。

20201201a

△7四歩は11時過ぎの局面です。立会人の中村太地七段に話を聞きました。

「先手は居玉ながら攻撃態勢に手をかける意欲的な駒組みです。後手はがっちり受け止めようとしていますね。まだ序盤ですが、一手でもミスすると急にバランスが崩れるので、神経を使う将棋だと思います。指したい手が多いのは後手で、高美濃や石田流に組み、左銀を活用したいところです。先手は▲4九玉から▲3九玉と指したいですが、そこまで玉は堅くならないので、動ける形を作れるかどうかでしょう。ポイントのひとつは先手の角で、いま気になるのは△5四歩ですね。次に△6五歩▲同桂△6四金と角をいじめる狙いですが、▲8五飛△7五歩▲同角で受かっているかもしれない。しかし、これは先手玉の位置が戦いに大きく影響するので、成立するかはケースバイケースです」