2017年6月10日 (土)

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玉頭の攻防は、中村女流三段に軍配が上がりました。▲6六同飛成に△7六飛▲同竜△6四桂がさわやかな手。

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竜を逃げれば△7六桂打の追撃があります。先手は7六の地点をカバーするのは難しく、後手優勢がはっきりしました。

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激しく駒が入れ替わり、玉頭戦をどちらが制するかの勝負になっています。▲7六桂は「敵の打ちたいところに打て」に沿った一着。7六に桂を先着することで、△6六歩▲6八金引△7六桂を防ぎました。

Imgp2078(対局再開後の中井女流六段)

※写真の撮影には、リコーイメージング株式会社のPENTAX K-30 を使用しております。

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15時を過ぎ、局面は終盤戦。焦点は玉頭戦に絞られています。図での手番は後手。うまく玉頭の圧力を緩和する手があれば、角桂交換の駒得が生きます。

Imgp2075(対局再開後の中井女流六段)

Imgp2070(中村女流三段)

※写真の撮影には、リコーイメージング株式会社のPENTAX K-30 を使用しております。

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△8五桂に▲6八角は△6五歩▲同銀△5五銀で後手よし。

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中井女流六段は、△8五桂に角を逃げず、▲7五歩と応戦しました。

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角を逃げなかったのは勝負手の印象ですが、後手も指し方が難しいようです。例えば、現局面で△7七桂成▲同桂△7五歩は、▲8四歩が痛打。△同銀は▲7四桂、△7四銀は▲8六桂ではがされてしまいます。いずれも6筋の拠点と先手玉の堅さが生きてしまい、角桂交換の駒得はすぐに吹っ飛んで先手に形勢の針が傾きます。


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中村女流三段が△3五歩とし、戦いが始まりました。▲5六飛に△8五歩と、戦線を拡大しています。

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(動いた中村女流三段。「マリカ攻め」といわれるように、過激な攻めが持ち味だ)

※写真の撮影には、リコーイメージング株式会社のPENTAX K-30 を使用しております。

Imgp2047(対局再開前)

Imgp2055(対局再開後、中井女流六段は熟考の気配だった)

Imgp2065(攻め将棋の中村女流三段。どこに仕掛けの糸口を求めるか)

記者の退出後、▲8六歩が指されました。

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※写真の撮影には、リコーイメージング株式会社のPENTAX K-30 を使用しております。