2014年7月 7日 (月)

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先手の猛攻が続いています。室谷女流初段は必死の防戦を続けていますが、ついに先手の攻めが筋に入ってきました。図の局面で後手は△4八飛と開き直って攻め合いに出ています。渡辺女流初段は決め手を繰り出すことができるかどうか。終局が近づいています。

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図は16時25分頃の局面。
後手の猛攻に対して、渡辺女流初段は自陣の受けを放置して攻め合いに。攻守を逆転することに成功し、現在は先手が攻める展開です。形勢は難解で、まだまだ難しい終盤戦が続きそうです。

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時刻は16時を回りました。
先手が▲9四歩△同歩▲9三歩と端攻めに出たところで、室谷女流初段は端を放置して攻め合いに出ました。図の△4五桂で後手の攻め駒がさばけてきており、先手はひとつ間違えると一気に潰されてしまう怖い局面です。先手ピンチと言ってもいいでしょう。しかし、ここをうまくしのげば、▲9四香や▲2五角~▲6一角成の筋で後手玉に一気に迫るチャンスも出てきます。

16時過ぎ、図から渡辺女流初段は▲2五角と勝負に出ています。
残り時間は▲渡辺25分、△室谷59分。

Img_3565室谷女流初段が一瞬のチャンスをとらえて反撃に転じている。

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室谷女流初段は、△3六歩▲同飛と一歩を使って飛車の位置を変えて、△2七角▲2六飛△3八角成と馬を作りました。次に△4七歩~△4八歩成が厳しい狙いです。対して渡辺女流初段は▲5六角とぶつけました。△4七歩~△4八歩成には▲3八角と馬を取る受けを用意しています。また、△3九馬に対しては▲2四歩△同歩▲同飛から▲5四飛と立ち回った際に5六角が2九桂にヒモをつけているため、△2九馬と桂を取る手を防いでいます。▲5六角に△同馬なら、相手の馬を消して十分と見ているのでしょう。
互いに一手一手が難しくなっています。まさに勝負どころです。

本局には「富月作・水無瀬書」の駒が使用されています。

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富月師は、静岡県富士宮の駒師。タイトル戦などでも多くの駒が使用されています。近年では、昨年度の順位戦A級最終局、静岡市での一斉対局で錦旗書の駒が使用されていました。

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図の1手前、先手は▲6五銀とぶつけて戦端を開きました。銀交換と同時に▲2三角成△同金▲同飛成の強襲を狙った手で、角金交換でも一方的に飛車を成り込んで桂取りの先手にもなっており、こうなれば先手優勢です。対して後手は△4五歩と先手の角のラインを止めつつ反撃の口火を切りました。いよいよ本格的な戦いが始まります。

Img_3567本格的な戦いに踏み込んだ渡辺女流初段。

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図は13時50分頃の局面。
先手は▲9五歩と端を詰めました。これは部分的には確実なポイントと言える手。現局面は玉は先手のほうが堅く、2筋で一歩交換しているのもポイントになっています。後手の主張としては、角を手持ちにしていることが挙げられますが、そろそろ具体的に成果をあげていかないと、先手の主張のほうが大きくなりそうです。構想力が問われる局面。振り飛車党にとっては腕の見せどころとも言えそうです。

Img_3467構想力の問われる局面を迎えた室谷女流初段。