2011年8月 1日 (月)

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図は11時35分頃の局面。3時間という持ち時間を考えると、やや早いペースで指し手が進んでいる。中井女流六段が7筋で歩交換をすると、それに呼応して中村女流二段が飛車を向かい合わせた。次に▲8八角と飛車交換を挑むのが狙いのひとつ。先手陣はバランスがよく、飛車の打ち込みがない形だ。後手は△4三金右とすれば離れ駒はなくなるが、玉の反対側にはぽっかりと空間があいている。飛車交換に自信がなければ、ここで時間を使って策を考えることになるだろう。

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(振り飛車らしい動きを見せる中村女流二段。写真は対局開始前のもの)

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中村女流二段は四間飛車に構え、中井女流六段は居飛車で対抗。中村女流二段は序盤から▲6五歩と突く意欲的な駒組みを見せている。過去に何度か経験があり、どうやら中村女流二段の得意形のようだ。中井女流六段は囲いに左美濃を選んだ。向かい合ったままの角が気になるが、自分から角道を閉ざすのは元気がない。しばらくは角がにらみ合いながらの駒組みが続きそうだ。

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Tournament

第1期リコー杯女流王座戦はベスト8が決まり、準々決勝が始まる。本日行われる中井広恵女流六段(LPSA所属)-中村真梨花女流二段戦が、準々決勝最初の一局だ。過去の対戦は8局あり、中井女流六段3勝、中村女流二段5勝。上位者の中井女流六段が負け越しているのは意外な印象を受けるが、中村女流二段の実力を示しているとも言えるだろう。ベスト4に最初の名乗りを上げるのはどちらなのか。戦型予想は、中村女流二段の振り飛車に対して中井女流六段が居飛車と振り飛車どちらを使うのかが焦点になる。過去の8局では対抗形5局、相振り飛車3局となっている。

インターネット中継は、棋譜・コメント入力を八雲記者が、ブログを文がそれぞれ担当する。

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