2011年8月 1日 (月)

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図は16時頃の局面。張り詰めていた糸がぷつりと切れるように、パタパタと手が進んだ。中井女流六段にとっては待望の飛車打ちだが、▲4一角や▲2五歩が厳しく、やはり先手の優位は動かないようだ。残り時間は▲中村44分、△中井54分。

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図は15時20分過ぎの局面。中井女流六段が自陣角をやりくりして粘っている。しかし現状は後手から動く手段がなく、先手は▲7二歩や▲6一飛成といった自然な攻めがある。粘ることで相手が焦ってくれるなら逆転のチャンスもありそうだが、中村女流二段はいたって冷静。後手の粘りが実を結ぶかどうか……現状は厳しいと言わざるを得ない。

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(15時30分頃の空模様。晴れ間は消え、厚ぼったい雲で灰色一色)

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図は14時55分頃の局面。飛車のさばきを押さえるために、中井女流六段は角でブロックした。先手は平凡に飛車を取って敵陣に下ろすくらいでも十分のようだ。後手はいつの間にか歩損になり、駒台からも歩が消えている。形勢ははっきり先手よし。あとはどうやって優位を拡大していくか、中村女流二段の腕の見せどころと言えそうだ。元気の良い「マリカ攻め」で知られる中村女流二段だが、形勢に差が開いていることもあるのか、落ち着いた指し手が続いている。

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図は14時20分頃の局面。次に▲8五桂で角を動かして飛車を成り込む順が見えているが、中井女流六段は△5五歩と突いた。これは……▲8五桂の受けにはなっていないように見える。ぱっと見では先手大成功に見えるが、中井女流六段はどのような手を用意しているのだろうか。

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(苦しそうな局面を迎えている中井女流六段。写真は対局再開時のもの)

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8月といえば夏休み。将棋会館2階の道場や1階の販売コーナーには、普段より多くの人の姿が見える。ある家族連れの母親は、物珍しそうに周囲を見回しながら「ここが将棋会館だよ、すごいね」と話していた。遠方から来ていたのだろうか。話しかけられた子どもはというと、ショーウィンドウの中の駒をじいっと眺めていた。

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(将棋会館1階の販売コーナー)

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(鳩森神社では9月に例大祭が行われる)

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図は13時30分頃の局面。昼食休憩再開後、▲7四歩△5一角▲3七桂△4三金右と進んだ。中村女流二段は▲7四歩と合わせる。△同歩はもちろん▲同飛で先手よし。中井女流六段は△5一角と引いて7三に数を足した。何かのときに△7四歩▲同飛△7三角と活用する手を見ているが、この交換自体は大きな利かされ。現状は先手がペースを握りつつあるように思える。

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(中村女流二段は機敏な動きで主導権を握りにいく。写真は対局再開時のもの)

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