(終局直後、両対局者は共同通信のインタビューに答える)
―― 非常に難しい角換わりになりました。どうでしたか。
渡辺 お昼ぐらいまでは、予定でやっていました。そのあと△6七桂から攻め込まれたのは予定ではなかったです。そのあとの分かれは苦しいんじゃないかと思っていました。
―― 全体を振り返ってポイントの局面は。
渡辺 ▲7五歩と突いたところは、まずいんじゃないかと思って指していました。何か後手にうまい手があれば、負けるんだろうなと思っていました。
―― 終盤、難解でしたが、勝ちを意識されたのは。
渡辺 ▲2二竜が詰めろで入ったので。詰めろならいけるかなと。
―― これで7連覇にあと1勝になりました。第3局に向けて。
渡辺 1カ月ぐらい空くので、その間にじっくり作戦を練って臨みたいと思います。
―― 残念な結果になりましたが、作戦はどうでしたか。
広瀬 水面下では研究されている形かなと思っていました。基本的に難しい変化が多いので、やってみないとわからないと感じていました。
―― 中盤までは。
広瀬 △6七桂から攻めが続けば、まずまずかなと思っていました。▲7五歩と突かれたときに、いい対応策があるかどうかが、すべてだったように思います。
―― どのあたりで、形勢を損ねたと思いますか。
広瀬 △8七歩から△5七金はひねった手順だったので。▲同金で余されるのが読み抜けていました。あそこでダメにしてしまいました。
―― シリーズは追い詰められましたが、第3局以降の戦いは。
広瀬 まずは自分自身の調子を何とかしないといけないなと。あとは、もう少し競った将棋を指せるように頑張りたいと思います。
(吟)