2016年2月11日 (木)

終局直後

Img_8011報道陣が入室すると、両者は活発に検討を始めていた。

Img_8022先勝した渡辺棋王。

【渡辺棋王の談話】

――今日の将棋は序盤から個性が光っているように思えましたが、研究の範囲だったのでしょうか。

「ああ、まあそうですね。一応作戦だったんですけど。ただ、そのあとは手が広いので……。▲6三歩成(51手目)のところとか、手が広いので、ちょっとどういう展開になるか、わからなかったですけど」

――優勢を意識されたのは、どのあたりですか。

「飛車を8四に引いたあたり(74手目)で、ちょっといいかなと思いました。△8六飛走って、(8七)金でも銀でも8四に引く手が……、それで攻め合いでちょっと勝てる形じゃないかと思いまして」

――好スタートをきられたということで、あらためて意気込みを聞かせていただけますか。

「棋王戦は、しばらくいい感じで戦えているので……。そうですね、それを続けられるように頑張りたいと思います」

Img_8047敗れた佐藤八段。さばさばと活発に検討していた。

【佐藤八段の談話】

――残念な結果になりましたが、振り返られていかがですか。

「中盤が難しい将棋で……難しいと思いながらやっていたのですが、進んでみると自信がない、という感じで。あまりよくなる感じの順がわからなかったですね」

――渡辺さんの△7三角(46手目)は、驚かれましたか。

「そうですね。あんまり見たことがない筋だったので、こういう手もあるのかという感じでした」

――中盤から終盤にかけては、苦しいという感じでしたか。

「微妙な均衡が取れていてもおかしくないかな、とは思っていたんですよ。ただ、仮にそうだとしても、具体的な手が難しかったですし、ちょっとわからなかったですね」

――第2局に向けていかがですか。

「本局は終盤が一方的になってしまいましたので、気を取り直して、いい将棋を指して、巻き返しを狙えたらなと思います」



(八雲)