2020年7月の記事

2020年7月23日 (木)

202007233712時、この局面で佐々木七段が2分考えて昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲久保1時間6分、△佐々木34分。昼食は両者内山田からの注文で、久保九段がプレミアム和牛ハンバーグ、佐々木七段がゴーヤチャンプルー。対局再開は12時40分です。

両者は過去に2度の対戦があり、久保九段の2勝です。直近では第30期竜王戦決勝トーナメントで対戦しています(以下、肩書は当時のもの)。
2017071644上図は、久保王将が△2八歩と垂らしたところです。先手の攻めを「やってこい」と呼び込む強気な姿勢を見せます。そこから佐々木六段も攻め立て、一進一退の攻防が続きました。指し手が進んで、下図。2017071675この角打ちを、佐々木六段は「致命的な悪手だった」と振り返っています。この角を打ったばかりに、局面が忙しくなってしまったようです。それでも難しい局面が続きましたが、リードを保った久保王将が押しきりました。

【第30期竜王戦決勝トーナメント ▲佐々木勇-△久保戦】
http://live.shogi.or.jp/ryuou/kifu/30/ryuou201707160101.html
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2020072324戦型は久保九段の四間飛車、佐々木七段の居飛車の対抗形に進みました。
11時頃、佐々木七段が△9四歩と突いた局面です。前手▲3九玉の局面の戦績は▲14勝、△17勝でしたが、この△9四歩で前例が激変しました。2局に絞られ、▲1勝、△1勝となっています。

佐々木勇気(ささき ゆうき)七段は、第30期以来の決勝トーナメント進出で、最高成績は3回戦進出です。第30期の決勝トーナメントでは、当時公式戦29連勝という新記録を打ち立てた藤井聡太四段(肩書は当時)を倒し、公式戦初黒星をつけたことで話題となりました。
居飛車党の本格派で、横歩取りの作戦である「勇気流」を考案しており、序盤の研究家としても知られています。

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久保利明(くぼ としあき)九段は、今期が12回目の決勝トーナメント進出です。第23期、第24期で挑戦者決定三番勝負まで進んだのが、最高成績です。
軽いさばきを身上とする振り飛車党で、三間飛車や中飛車を多く採用します。終盤力を武器とした踏み込みと、容易に崩れない粘り強さが持ち味の棋風です。

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第33期竜王戦(主催・読売新聞 特別協賛・野村ホールディングス株式会社)は決勝トーナメントが進行中です。本日は久保利明九段(1組3位)と佐々木勇気七段(2組優勝)がぶつかります。
対局は関西将棋会館「御上段の間」で10時開始。持ち時間は各5時間。先後は振り駒で決定します。

読売新聞(YOMIURI ONLINE)
野村ホールディングス株式会社
棋譜ページ

Img_4618中継は棋譜・コメント入力が夏芽記者、ブログを武蔵が担当します。どうぞよろしくお願いします。

2020年7月22日 (水)

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Dsc_0489(奥は読売新聞解説を務める広瀬章人八段)Dsc_0480_2(梶浦六段は殊勲の勝利で決勝トーナメント3連勝。竜王戦ドリームなるか)Dsc_0485(木村王位は深くため息をつく場面もあった)Dsc_0490

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Dsc_0495 以上で本局の中継を終了します。ご観戦いただきありがとうございました。

次回の中継は明日23日(木)に行われる久保利明九段(1組3位)-佐々木勇気七段(2組優勝)戦です。