2020年7月の記事
2020年7月22日 (水)
梶浦六段の猛攻
いよいよ反撃
長考の末、梶浦六段は攻めに転じました。△8六歩はその第一歩。▲同歩△7六歩▲同銀△4六歩と、歩の技を駆使して先手玉を脅かします。
4七銀を浮かせることで5八金のヒモが外れます。すると△6六桂の威力が増す仕組みです。このまま後手が攻め続ける展開になるか、攻め合いになるか。先手の方針が問われます。△4六歩の局面で時刻は20時を回りました。木村王位は上着を脱いで腕をまくっています。
後手の選択
夕食休憩中の対局室
夕食休憩

18時、この局面で木村王位が36分使って夕食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲木村3時間39分、△梶浦3時間3分。夕食の注文は木村王位が「チラシ・並」(千寿司)、梶浦六段が「ビーフストロガノフ」(Le carre)。対局は18時40分に再開されます。
桂の打ち合い
17時30分を超え、夕食休憩が近づいてきました。両者とも期待の桂打ちが入っています。先手の4六桂は銀の両取り、後手の7四桂は自陣のキズを消しながら△7六歩▲同銀△6六桂の筋を狙っています。
21時30分を回り、局面は佳境に入っています。後手に△7六金と手厚い一着が出ました。寄り筋にまであと一歩というところでしょうか。梶浦六段が勝ちに近づいているかもしれません。
21時前の局面、梶浦六段が攻め続けています。△7四桂とつなぎ桂を放ち、攻めに厚みが加わりました。△7八桂成▲同玉△8六桂▲8七玉△9八桂成以下の寄せを狙っています。先手がしのぐのはひと目だと難しく思えます。それこそ受け師でないと簡単に寄せられてしまいそうです。
19時の局面。夕食休憩が明けてから▲5四桂△同銀▲4四歩と進んでいます。この垂らしに対し梶浦六段が熟考中。△7六歩▲同銀△6六桂と攻め合うか、△5二玉ともう少し受けに回るかが考えられるでしょうか。どちらも魅力的です。梶浦六段は前傾姿勢。木村王位は飴を口に含み、姿勢を正しました。





16時、木村王位が攻め続けています。上図は▲2二角と打ち込んだ局面。△1二金で角が捕まっているようですが、▲2三歩成△同銀▲1一角成の返し技があります。読みの入った一着です。後手は△2八歩が楽しみですが、飛車を止めても2二角に自陣を荒らされるような展開になるとまずそうです。




