2020年7月の記事

2020年7月13日 (月)

Img_1759 石井六段が上座に着き、王将を並べた。

Img_1764 梶浦六段が玉将を持つ。

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Img_1770 本局の読売新聞観戦記は鈴木宏彦さんが担当している。

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振り駒で先手番を引いたのは梶浦六段。たっぷり2分使って初手に▲2六歩を着手した。

Img_1817 石井六段はすぐに△8四歩と応じている。

10戦型は角換わりに進んでいる。

2020年7月12日 (日)

第33期竜王戦は決勝トーナメントが進行中です。本局は石井健太郎六段(4組優勝)-梶浦宏孝六段(5組優勝)の一戦です。両者の過去の対戦は石井六段1勝、梶浦六段2勝となっています。本局の勝者は、次戦で木村一基王位(1組5位)と対戦します。
対局は東京・将棋会館にて10時開始。持ち時間は各5時間、先後は振り駒で決定します。

20200713(決勝トーナメント表)

【関係リンク】
読売新聞社(主催)
野村ホールディングス(特別協賛)

中継は棋譜・コメントを生姜、本ブログを八雲が担当いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。

2020年7月 6日 (月)

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(勝った梶浦六段。寄せ合いに持ち込み、最後は攻防手で決めた)

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(敗れた高野五段。自信がない進行だったと振り返っていた)

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(感想戦は15分ほど行われた)

以上で本局の中継は終了です。ご観戦ありがとうございました。

次回の中継は来週7月13日(月)、対戦カードは4組優勝の石井健太郎六段と、本日勝った梶浦六段です。

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終盤戦に入り、先手は▲2四歩と切り合いに。▲2四歩は非常に厳しい手ですが、△4七桂成から△5七成桂が間に合うと、先手の攻めが細くなるため、△4七桂成には素早く寄せられないといけないといけないはずです。▲2三歩成△同玉に▲2四歩△3二玉▲4四銀△同銀▲5四角が筋のいい攻めで、寄っているのでしょう。

後手は上記を選ばず、△2四同金と応じました。1歩入手して△8六歩と、これまた怖い攻めが飛んできそうです。

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(梶浦六段は切り合いにいって、先に寄せきれるかの勝負)

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21時頃、ここまでは受けの手が多かった後手の高野五段ですが、これ以上は辛抱していられぬと、図の△8六同角と銀を食い取って、▲同歩に△8七歩と攻め合いに向かいました。これで一気に激しくなり、終盤戦になりそうです。

駒損するため、後手の攻めがやや細いですが、先に寄せに入れる利点もあります。玉頭の直撃弾と中心にして、△5八銀とサイドからの攻撃、△4五銀以下の駒補充などの筋があります。これらを組み合わせて、後手は攻めきれるでしょうか。

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前記事の図から、梶浦六段は▲6七金寄と形を整えました。次の▲5五歩△同銀▲同銀△同金▲2四歩を狙ったのでしょう。ここでも梶浦六段は着実です。これをまともに食らっては持たないと、後手の高野五段は△5七歩。これまでも2度出てきた歩の垂らしです。これまでは▲5七同飛、▲5七同金と取らせて、どちらも相手の攻めを遅らせることに成功しました。二度あることは三度あるでしょうか。

先手としては三度目の正直と、▲5七同角として、角の利きを通したまま戦いたいでしょう。20時44分頃、梶浦六段は▲5七同角とすると、コップの水をあおり、飲み干しました。

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(高野五段は3度目の△5七歩)

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(20時40分頃、中継室の窓から撮影。すっかり暗くなっている)

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▲2五歩で梶浦六段の残り時間は1時間ちょうどになりました。高野五段の残り時間は46分です。後手は端で嫌みをつけ、先手は2筋をこじ開けにいきました。△2五同歩▲2四歩△同金を利かして、▲5五歩△同銀▲同銀△同金に▲5六金など激しく駒をぶつけていくと、先手の攻めが続きそうです(下図)。以下、△5六同金▲2四角△4七金は▲3三銀からの詰みで先手勝ちです。

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(梶浦六段は▲2五歩までで残り時間1時間)

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先手は4七にあった垂れ歩を回収して、流れを落ち着けました。後手は△5七歩の垂らしで、相手の攻めを遅らせ、手番を奪取。図は△9五歩と攻めるチャンスかもしれません。△9五歩以下、▲同歩△9六歩▲同香△9七歩と、嫌みをつけて手を渡す進行は、ここまでの後手の流れにもあっているのではないでしょうか。

ここまでは先手は着実な攻め、後手は嫌みをつけつつの受けと、両対局者の棋風が現れる展開で、形勢はまだまだこれからのようです。

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(梶浦六段は持ち駒に4枚持つ歩をうまく使いたい)

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(高野五段は歩を犠牲に相手の攻めを遅らせたところ。そろそろ反撃に出るか)