2019年11月の記事

2019年11月21日 (木)

20191121a図は30手目△7四歩まで。控室で屋敷九段が「昭和60年くらいの矢倉戦になりそう」といいます。ここから▲5七角△7三桂▲6六歩△4二角▲6七金右などと駒組みに進むのが一例。そうした矢倉戦は、30年ほど前によく見られました。

1日目午前のおやつは広瀬竜王が「信玄桃」と「ホットコーヒー」。豊島名人が「フルーツ盛り合わせ」。

Dsc_0263

Dsc_0265
(信玄桃はピーチゼリー入りの白餡を小麦粉の生地で包んで、色・形ともに山梨特産の桃に似せた焼き菓子。市内の桔梗屋さんの一品)

Dsc_0268(フルーツ盛り合わせは、パイン・オレンジ・メロン・キウイ・ラズベリー・ブルーベリー)

【桔梗屋】
http://honkan.kikyouya.co.jp/shopinfo/

21

図は▲4六歩と突いた局面。急戦矢倉を目指した手で、▲5八金~▲4七銀~▲3七桂~▲6六銀と中央に銀を繰り出す手法は「米長流急戦矢倉」と呼ばれる。米長邦雄永世棋聖は山梨県の出身で、昨日、前夜祭の見どころでも「矢倉は将棋の純文学」の言葉を残したことに触れられていた。

Dsc_0235(急戦調の矢倉を目指す広瀬竜王)

 

Dsc_0204

Dsc_0225(3連勝で甲府対局を迎えた豊島名人。4連勝奪取なるか)

Dsc_0236(昨日、前夜祭の抽選会で当選したファンの方が、開始を見守っている)

Dsc_0240(開始直前、駒を並べ終えて、気息を整える広瀬竜王)

 

Dsc_0243(定刻の9時、一礼して第4局の対局が開始されました)

Dsc_0246(初手▲7六歩を着手する広瀬竜王。1分使って着手された)

Dsc_0252(▲7六歩に対して、2手目△8四歩と応じた豊島名人)

 

おはようございます。本日のスケジュールは下記のようになっています。本日もよろしくお願いいたします。

【1日目スケジュール】
09:00 対局開始
10:00 午前のおやつ
12:30 昼食休憩
13:30 対局再開
15:00 午後のおやつ
18:00以降 封じ手(18時の時点で手番の側が封じる)

Dsc_0196(今朝、快晴の甲府市)

竜王戦第4局は将棋プレミアム、ニコニコ生放送、AbemaTVで生中継されます。

将棋プレミアムは1日目の解説はありません。
【将棋プレミアム 竜王戦第4局1日目】
http://www.igoshogi.net/shogipremium/live/live_info.html?live_id=4ea9cb94d0ef736af8e576532675f612

ニコニコ生放送の1日目の解説は浦野真彦八段、聞き手は高浜愛子女流2級が務めます。
【ニコニコ生放送 竜王戦第4局1日目】
https://live.nicovideo.jp/gate/lv321937889

AbemaTVの1日目の解説は中川大輔八段、北浜健介八段、聞き手は中村真梨花女流三段、貞升南女流初段が務めます。
【AbemaTV 竜王戦第4局1日目】
https://abema.tv/channels/shogi/slots/DkHkmgJaLNWqyR

2019年11月20日 (水)

両対局者が退室すると会場では、明日の見どころが解説されました。

Dsc_0164

屋敷「立会人で大事なのは朝きちんと起きること。6時から7時に起きますね。千日手や持将棋で引き分けになったときや、対局室の温度や光の具合の調整もあります」

Dsc_0167

横山「私は名人戦では副立会人の経験があります。新聞解説で、記事の解説をしてわかりやすく伝える仕事です。注目の勝負で緊張しています」

戸辺「リアルタイムでは私と山田女流四段の2人で担当します」

山田「普段テレビなどでは聞けない話が出ることもあります。お楽しみに。そして、今回の記録係は10月に四段昇段したばかりの渡辺和史四段です」

渡辺「皆さんに見られているので睡魔に負けないよう気をつけます」

Dsc_0159

戸辺「竜王から見て、スコアは0勝3敗ですが、内容は押しています。広瀬竜王は星勘定を気にしないタイプ。明日も伸び伸び指すと思います」

山田「やってほしい戦型はどうですか」

戸辺「四間飛車穴熊ですね。最近やっていないので、振り飛車を見てみたいです」

鈴木「広瀬竜王も昨日の王将戦の1勝で吹っ切れたかと思います」

屋敷「戦型は角換わりか相掛かりになるかと思います。成績に余裕があれば矢倉もあるかなと思いました」

横山「角換わりは豊島名人の研究が深いので相掛かりと思います。矢倉はありそうです。昨日新しい形が出たのでやってみようと考えるかもしれません」

渡辺「昨日勝たれたので、ゲン担ぎで矢倉かなと思います」

戸辺「大一番にはがっぷりとした将棋を指すかなと思います」

山田「山梨といえば米長邦雄永世棋聖の出身地ですが、「矢倉は将棋の純文学」という言葉を残しています。矢倉を期待したいと思います。読売新聞に詳しく解説されますので購読のほどよろしくお願いいたします」

(書き起こし・銀杏)

両対局者には若駒会の新堀航大さんと今村あきらさんから、花束が贈呈されました。

Dsc_0111(笑顔を花束を受け取る両対局者)

Dsc_0117

Dsc_0123

Dsc_0130(豊島名人)

「常磐ホテルでの対局は2回目になります(2014年10月の第62期王座戦五番勝負第4局▲豊島七段-△羽生王座戦で対局経験あり)。名勝負が行われてきた対局場で指せることは光栄です。
昨日行われました、広瀬さんと藤井さんの王将戦を私も観戦していました。鮮やかな逆転勝ちで、あらためて恐ろしい人と対戦しているのだと感じました。気を引き締めて臨みたいと思います」

Dsc_0138(広瀬竜王)

「常磐ホテルにくるのは初めてです。有名な庭園は、すでに暗くなっていたのできちんと見られませんでしたが、対局が始まったあとに気持ちが落ち着く景色が見られるのは申し分ない環境と思います。
あれよあれよで3連敗となりました。第3局の負けは引きずりそうに思っていましたが、昨日の王将戦の勝利で吹き飛んで、気分よく臨めます。注目されている方が多いと感じているので、力を尽くして頑張りたいと思います」

(書き起こし・銀杏)