2018年12月の記事

2018年12月12日 (水)

9時になり「定刻となりましたので、挑戦者広瀬八段の先手番でお願いします」と屋敷九段が告げて対局が開始されました。

Dsc_0297(初手▲2六歩を着手する広瀬八段)

Dsc_0300(広瀬八段の▲2六歩に羽生竜王はしばし手を止める)

Dsc_0305(2手目△8四歩を厳しい表情で指す羽生竜王)

 

おはようございます。1日目のスケジュールは下記のようになっています。本日もよろしくお願いいたします。

1日目スケジュール

9:00 対局開始
10:00 おやつ
12:30~13:30 昼食休憩
15:00 おやつ
18:00 18時の時点で手番の側が封じ手を行う(時刻は未定)

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1日目の動画中継

☆将棋プレミアム
1日目は動画中継のみ
http://www.igoshogi.net/shogipremium/live/live_info.html?live_id=9804f6b6c0783fa14f0e2ce8f3fb8b1f

☆ニコニコ生放送
解説は田中寅彦九段、聞き手は村田智穂女流二段
http://live.nicovideo.jp/gate/lv317003383

☆AbemaTV
解説は村山慈明七段、近藤誠也五段、聞き手は中村真梨花女流三段、貞升南女流初段
https://abema.tv/channels/shogi/slots/9kM7FGyK3vjKuH

2018年12月11日 (火)

両対局者が退室したあと、屋敷九段、飯島七段、佐々木勇七段が、第6局の見どころを話しました。

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飯島「白水館は昨年もお邪魔しまして、森伊蔵の焼酎をいただきました。あさってからの大盤解説会を担当します。よろしくお願いいたします」
佐々木「鹿児島空港に着いたら、地元テレビの取材を受けてすごいですね」
屋敷「どこにいっても、そういう感じがありますね。国民栄誉賞ですし」
佐々木「広瀬八段から七番勝負を見ると、苦しい時間が長いと思います。ただ、最後に一瞬の隙があれば、それを突く」
屋敷「広瀬さんがついていって、羽生さんが追い込まれて逆転という感じですね」
佐々木「そういう勝ち方ができるのは広瀬八段の好調さにつながっていると感じます。羽生先生に攻められたら、普通はそのままダメになってしまいます。ぎりぎりで保って、チャンスを待つ指し方が印象に残っています」

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飯島「大盤解説会で形勢判断がしにくくて大変ですね。精いっぱい、名勝負を解説したいと思います。佐々木さんは立会は初めてだそうですね」
佐々木「立会は初めてですし、九州にきたのも初めてです」
屋敷「では、朝しばらく寝ていますので、朝の立会をしてもらおうかな、ははは」
佐々木「屋敷先生に迷惑をかけないようしたいと思います」

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佐々木「七番勝負についてですが、第5局から指し方が変わったかなと思います。第4局まで角換わりでしたが、三番勝負のつもりで指されているのではないかと思います。第5局は矢倉を用いましたし、明日も角換わりにするかわかりません。われわれ解説陣は角換わりになると考えていますから、広瀬八段も研究に研究を重ねているはずです。そこに踏み込むのかなと思うのです」
屋敷「なるほど、変化球的な指し方になるかもしれないと」
飯島「横歩取りになるかもしれません」
佐々木「羽生竜王が防衛すると、タイトル100期です。どちらにプレッシャーがよりかかっていると思いますか」
屋敷「おそらく、広瀬さんのほうかと思います。たしか、羽生さんの80期目(大山康晴十五世名人と並んで、タイトル獲得歴代一位タイ)は広瀬さんから王位を取ったときだったんですよ。そうした記憶の残像が残っていなければいいなと思います」
佐々木「先ほどのあいさつでは開き直っている感じもしました」
屋敷「これまでのことをリセットして臨もうとされているのかなという感じですか。羽生さんも意識はあるでしょうけど、通過点の一つではないかと思います」
佐々木「結論としては、飯島先生、どちらが勝ちそうですか」
飯島「勝負は時の運ですよね。それしかいえないです」
佐々木「最近先手番が大事で、以前と比べて先手を落とせない展開が多いですね」
屋敷「2日目に大盤解説会があります」
佐々木「皆さん、竜王戦をご観戦ください」

Dsc_0237(中締めのあいさつは本坊輝雄・南さつま市長)

(書き起こし・銀杏)

本日の中継ブログの更新は以上で終了いたします。明日からの第6局をお楽しみに。

Dsc_0168(白水館の社員代表から花束を受け取った両対局者は記念撮影)

Dsc_0176(対局者のツーショット撮影)

Dsc_0187(第6局の決意を語る羽生竜王)

「白水館での対局は3年連続で定着してきたのではないかと思います。昨年初めて対局して、非常に落ち着いたすばらしい対局場だと実感しました。
竜王戦は10月から各地を転戦しています。それぞれの場所であついもてなしをいただきながら対局できるのは、棋士冥利に尽きると感じています。
2日制の長い対局ですが、ファンの皆さんに応えられるような面白い将棋を指したいと思います。
指宿市の皆さまには、いつもとてもありがたい歓迎をしてくださいましてうれしく思います。
棋士は一生懸命指すことでしか報いることはできないですけど、自分なりに一生懸命やっていきたいと思います」

Dsc_0196(挑戦者の広瀬八段)

「白水館は3年連続ですが、私は指宿市を訪れること自体が初めてです。今回の七番勝負で挑戦者になった直後から白水館は素晴らしい対局場だといわれていました。くることができて、ほっとしていますし、落ち着いた素晴らしい空気を感じながら前夜祭を過ごしています。
白水館に着いて検分まで時間があったので、関係者の方と砂蒸し風呂を体験しました。貴重な体験で汗がたくさん出て、明日に向けて、いいコンディションを整えられたと思います。
七番勝負は私にとって2勝3敗です。羽生竜王が通算100期目前にしていることの雰囲気を感じています。七番勝負始まる前は、この状況を避けたいと思っていましたが、現実になるとプレッシャーも大きくなっています。ただ、将棋ファンの中には、最終局まで見たいという方が大勢いると思いますし、私にとっても明日からの対局は正念場と思っています。自分の出せる力を出して、明日からの2日間でいい内容の将棋を指せるよう頑張ります」

(書き起こし・銀杏)

19時から薩摩伝承館で、前夜祭が開会されました。

Dsc_0100(前夜祭のステージ)

Dsc_0113(主催者あいさつは藤田和之・読売新聞西部本社 執行役員編集局長)

「明日からの勝負は、熱のこもった二人の対局になるのではないか、まさに大一番になると思います」

Dsc_0122(日本将棋連盟を代表して、鈴木大介・常務理事があいさつ)

「白水館は名旅館と聞いていました。初めてきましたが、外観が素晴らしいですし、スタッフの皆さまのおもてなしに感銘を受け、東京に帰りたくない気持ちです。今回の竜王戦はプロでもどうなるかわからないと思って見ています。ドキドキしながら観戦したいです」

Dsc_0127(来賓あいさつは五田嘉博・鹿児島県南薩地域振興局局長)

「大河ドラマ「西郷どん」や明治維新150年の年に西郷隆盛ゆかりの地にお越しいただきました。指宿は将棋を指す宿といわれています。温泉でリラックスしていただき、手に汗にぎる熱戦を期待しています」

Dsc_0137(乾杯の発声は下竹原啓高・指宿白水館代表取締役社長)

(書き起こし・銀杏)

16時55分、対局検分が開始されました。対局検分では盤や駒だけでなく、室温や対局室の明るさなどが確認されます。

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Dsc_0087(外からの光の入り具合を確認する両対局者)

Dsc_0092(対局検分は5分ほどで終了しました)

 

鹿児島空港から指宿白水館に向かう途中、両対局者と関係者は今和泉小学校を訪問した。生徒らは、大喜びで対局者を迎えた。

Dsc_0034(両対局者を中心に記念撮影)

Dsc_0042(笑顔)

Dsc_0049「明日から指宿で対局が行われますが、このように地元の皆さんに歓迎していただきうれしく思います。皆さんも学校生活を楽しく充実して過ごしください」(羽生竜王)

「歓迎いただいてうれしく思います。将棋を始めたのは皆さんと同じくらいの年齢のときです。今回の竜王戦を機に一人でも多くの方に興味を持ってくれたらと思います」(広瀬八段)

Dsc_0052(生徒の代表者は「対局のあとは、指宿の温泉で体を休めてください」とメッセージ)

 

お昼すぎに鹿児島空港に到着した、両対局者と関係者。両対局者は地元の方に歓迎を受け、花束が贈られた。そのあと地元テレビ局の取材を受け、記念撮影に応じました。

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第31期竜王戦(主催:読売新聞社、特別協賛:野村ホールディングス株式会社、協賛:東急グループ、(株)明治のヨーグルトドリンク[R-1])羽生善治竜王に広瀬章人八段が挑む七番勝負は第6局を迎えます。
第5局まで終えて、羽生竜王3勝、広瀬八段が2勝。第6局に羽生竜王が勝てば防衛で、タイトル獲得100期の偉業です。広瀬八段が勝てば、3勝3敗で決着は第7局に持ち越されます。
第6局は12月12日、13日(水、木)、鹿児島県指宿市「指宿白水館」で、9時開始。持ち時間は各8時間。第6局の先手番は広瀬八段。
立会人は屋敷伸之九段、立会人・新聞解説は佐々木勇気七段、記録係は冨田誠也三段(小林健二九段門下)が、現地大盤解説(現地大盤解説会の席はすべて完売しております)は飯島栄治七段、聞き手は高浜愛子女流2級が務めます。

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中継は棋譜コメントが銀杏、ブログを吟が担当します。どうぞよろしくお願いいたします。

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