2023年9月 5日 (火)

感想戦終了後に里見香奈女流王座と挑戦者に決まった加藤桃子女流四段の記者会見が行われました。

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【五番勝負に向けた両者の抱負】

加藤 今期は昨年に続いての挑戦ということで、タイトル挑戦できたことをうれしく思います。挑戦者になれたので、タイトル獲得に向けて全力で臨みたいと思います。
タイトル戦というと東京や大阪だけでなく、さまざまなところに行けるのがいいところ。普段以上の力を出せるように頑張りたいです。

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里見 今日対局を観戦して、加藤さんは勢いある将棋で挑戦権を決められた印象があります。五番勝負は自分の力を出し切れるように精一杯頑張りたいです。

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【質疑応答】

――加藤女流四段にとってはクイーン王座がかかるシリーズになります。

加藤 クイーン王座は昨年も狙っていましたが、届きそうで届かず、厚い壁に阻まれました。獲得したい強い気持ちを対局で表現できたらと思います。

――昨年を踏まえて、どのように戦いたいですか。

加藤 昨年は死闘で、最終局は将棋大賞の女流名局賞にも選んでいただいて、大熱戦だったと思います。そのときの状態が続いているか、昨年から進化できているかわかりませんが、あらゆる棋戦の中でタイトルに挑戦できたのが1年ぶり(前期五番勝負以来)で光栄だと思っていて、強い気持ちで臨みたいと思っています。

――互いにどのような印象ですか。

里見 加藤さんは隙のない将棋という印象があります。
加藤 里見さんは1年中タイトル戦に出続けていて、それでいて高いパフォーマンスを出されています。新たな将棋を指しながらまとめていくところはかっこいいと思っています。どんな戦型でも指されて王者の将棋だと思います。

――里見女流王座にうかがいます。五番勝負は現在行われている白玲戦とダブルタイトル戦になります。そうした対局をこなすうえで心がけていることはありますか。

里見 昨年の女流王座戦では体調を崩してしまい、対局を延期していただきました。今年はより体調管理に努めて五番勝負に臨めたらと思っています。

――加藤女流四段は7月に関西に移籍しました。狙いや効果をお聞かせください。

加藤 移籍したのは気分転換なので申し訳ないですが、環境が変わって将棋に接する時間が増えました。効果がすぐ出るとは思っていませんが、関西で先輩や棋士に教わって感謝しています。前期の五番勝負からあまりパッとしなくて、挑戦者になかなかなれず、今日を負けたらきついなと思っていましたのでホッとしています。そうしたことは今日で終わりでタイトルに向かっていきたいです。

――里見女流王座と西山女流三冠がタイトルを持ち合っています。西山さんに勝って挑戦です。現在の女流棋界を踏まえて牙城を崩しにいく思いをお聞かせください。

加藤 タイトルを2人で分け合っていますし、どのシリーズも2人のどちらかの名前があって2強ですけど、それが続くのはよくないと思っています。強いのでそうした状況は仕方ないですが、あきらめるのはよくないので食らいつきたいです。盛り上げつつも虎視眈々と狙っていきたい。

Img_4273 最後に花束が贈呈され、記念撮影が行われた。

今期の五番勝負日程は以下の通りです。
第1局 10月25日(水)東京都文京区「ホテル椿山荘東京」
第2局 11月10日(金)宮城県仙台市「懐石料理 東洋館」
第3局 12月5日(火)山形県天童市「天童ホテル」
第4局 12月11日(月)東京都渋谷区「東京・将棋会館」
第5局 12月19日(火)東京都渋谷区「東京・将棋会館」


以上で挑戦者決定戦のブログ更新を終わります。
ご観戦誠にありがとうございました。

Img_4135 終局直後の様子。感想戦の前に両者にインタビューが行われた。

Img_4144挑戦を決めた加藤女流四段。

【加藤女流四段の談話】

――この一局を振り返っていかがでしたか。

「序盤は手探りだったのですが、中盤は模様がよさそうに思えました。ただ、どこまで主張をしていいかがわからない間に、ちょっと形勢が混沌としてきたような気がしています。最後までよくわかりませんでした」

――どのあたりに勝ちになったと思われましたか。

「最後も寄るか寄らないかわからなかったので。飛車を取るプラン(131手目▲9九銀)でまとめることができて勝ちになったかなと思いました」

――2年連続の挑戦となりました。いまのご感想を聞かせてください。

「本当に一局勝つのが大変な状況だったので。タイトル戦をまた戦えることを凄く嬉しく思います」

――昨年は惜しくもタイトル獲得はなりませんでしたがが、今年は何か期するものはありますか。

「出るからには全力で獲りに行きたいと思います」

Img_4158 敗れた西山女流三冠は肩が落ちていた。

【西山女流三冠の談話】

――この一局を振り返って、どんな将棋でしたか。

「ずっと自信のない局面が長かったのですけど。攻め合いになったあたりで、もう少し何かなかったかなと。▲1二竜(87手目)とかも、あんまり読めていなかったので。(86手目で)△5五銀とかも、もしかしたらよかったのかなというところで。最後は、あまり手を見つけられなかったかなという感じです」

――挑戦者決定戦での敗退ということになりましたけど、今期を振り返っていかがでしたか。

「一局、一局、濃い将棋が多くて充実していました」

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里見香奈女流王座への挑戦を目指すリコー杯第13期女流王座戦挑戦者決定戦▲加藤桃子女流四段-△西山朋佳女流三冠戦は、16時51分に133手で加藤女流四段の勝ちとなりました。消費時間は▲加藤3時間0分、△西山3時間0分(チェスクロック使用)。
勝った加藤女流四段は2期連続の挑戦となります。