2024年7月17日 (水)

Joryu_ouza20240717010137先手は手持ちの銀を5六に打ち、△5五角を消しました。後手がうまく立ち回った印象です。先手は銀を使ってしまったため、少し攻めづらくなりました。したがって、後手は△8二銀から穴熊を固めてもいいですし、△6四桂(▲4五銀に△5五角)もありそうです。

Dsc_9962(2手目△3四歩を指す上田女流四段)

Joryu_ouza2024071701012911時16分、香川女流四段が▲4五銀(図)と仕掛けました。よくある攻め筋ですが、まったく同じ形の前例はありません。先に▲2四歩△同歩が入れば、よりスムーズに攻められましたが、△同角と取られると▲4五銀△同銀▲同桂が角に当たらなくなるため、難しい判断でした。

Dsc_9978_2(香川女流四段は渡辺明九段の扇子を使用している)

Joryu_ouza20240717010128図は11時ごろの局面。先手居飛車、後手中飛車の対抗形になりました。▲香川-△上田戦は過去に5局(不戦局を除く)ありますが、香川女流四段の居飛車は初めてです。▲5八金右を省いた駒組みは攻撃的です。上田女流四段は、得意とする穴熊に組みました。△7四歩(図)は、▲4五桂△4二角▲5五銀左△同銀▲同銀に△7五歩のような反撃を見据えています。

Dsc_9927(香川女流四段)

Dsc_9950(上田女流四段)