2015年9月11日 (金)

Img_119716時過ぎ、控室には加藤桃子女流王座が来訪している。今日は、本局の勝者とともに五番勝負に向けた記者会見に出席する予定だ。

88図は16時15分頃の局面。先手は後手玉を押し返すことに成功していますが、その代償に飛車を取られています。ここまでの消費時間は▲甲斐2時間38分、△伊藤2時間3分。
控室の評判は後手良し。入玉は断念しても後手玉は寄りづらく、次に△6九成桂から一転して攻め勝つ見込みが立ってきたとのこと。先手は入玉を阻止するための代償が大き過ぎたようです。

80図は15時30分頃の局面。消費時間は▲甲斐1時間57分、△伊藤1時間51分。
検討陣は「この段階で後手の狙いが入玉のみというは珍しい展開で、あまり指したことがないから感覚が難しい」と言ってます。

Img_1195控室は、仕事の途中に立ち寄った棋士もいて賑わっている。現局面については、様々な意見が出されて侃々諤々の議論がなされている。

鈴木八段「私はもう入玉を止められる気がしない。先手を持ったら自信がないんですけど」
森下九段「普通は先手がいいと思いたいんですけど、確かにここまで来てしまうとちょっと自信が……」
藤井九段「いやもう、後手陣の駒を全部取って、先手も入玉して相入玉で勝つんだよ。……さすがに、それは苦しいか」
佐藤(康)九段「あ、これ後手がいいんですか。そうですか、なるほど……」
先崎九段「▲1四歩(77手目)取り込んだのが甘かったんじゃないかなあ」
藤井九段「仕掛けるときに▲5五歩と▲1五歩も突き捨てておきくべきだったでしょう」

結論は簡単にはでないようですが、好調に攻めていた先手の行く先に暗雲が垂れ込めてきたのは間違いないようです。

76図は14時45分頃の局面。後手の押さえ込みに対して、甲斐倉敷藤花は桂を取らせている間に角をさばいて攻めのきっかけをつかみました。自玉は手つかずのまま、一方的に攻められる好調な展開に持ち込んでいます。
しかし、いま指された△3三玉は、狙いを入玉一本に絞った油断のならない勝負手です。検討陣からも「△3三玉はなかなかの手。意外に難しい」の声があがっています。

「先手は▲1五歩をもう少し早いタイミングで突き捨てたかった気がします。本譜はタイミングが遅れたことで手を抜かれてしまいました。この影響で、現局面は後手の入玉を止めるのが意外に大変になっている感じがします」(鈴木大介八段)

Imgp3475桂損の攻めに出た甲斐倉敷藤花。入玉を止めて寄せることができるか。

Img_118614時過ぎ、控室に井道千尋女流初段が来訪。山口(恵)女流初段を継ぎ盤を挟む。

Img_118914時20分頃、矢倉の専門家として知られている森下卓九段(右奥)、と鈴木大介八段(左奥)が来訪。局面を少し戻して、過去に実戦例のある進行と本譜を比較している。