▲中井-△貞升 中井女流六段の勝利
わざと桂を成らせる
△5二銀に中井女流六段は▲8一竜と竜を逃げました。
貞升女流初段はすぐに△6八歩と垂らします。しかし、ここで▲8五竜△7七桂成▲6五香が後手の歩切れを突く手順でした。
桂取りに引いた▲8五竜は桂を成られてしまうので損のようにも見えましたが、そこで▲6五香が歩切れをつく厳しい香打ちです。これでカナ駒を1枚はがすことができます。△6八歩を垂らしたので、後手は攻め合いにいくしかなくなりました。中井女流六段が曲線的な順で優位を拡大しています。
後手が囲いを再構築
貞升女流初段が粘り、先手の攻めに応じながら金銀4枚の囲いを完成させました。つぎは△6一金の竜取りや△6八歩の攻めがあります。中井女流六段、はたして攻め切れるでしょうか。
粘りの自陣桂
貞升女流初段は残り時間25分のうち15分を使い、▲4五銀に△4二桂と埋めました。▲3四銀を防ぎながら▲4四銀からの銀交換を催促した意味ですが、攻めに使いたい桂を自陣に使うので気がつきにくい受けです。
ここで先手がどう指すか。わかりやすい寄せはないので、非常に難しいです。
銀捨ての大技
銀捨ての大技が飛び出しました。△4五同銀には▲2二角成△同玉▲4一竜があります。後手は△7一歩などで辛抱し、△5七桂打から金をはがしたいところです。
先手の飛車がさばけた
中井女流六段が飛車をぶつけました。貞升女流初段は△7四飛と飛車交換を避けましたが、▲6六角△6四歩▲8五飛と進んで先手の飛車がさばけています。
(朝の中井女流六段。居飛車党だが、うまく振り飛車を指しこなしている)
※この記事の写真はPENTAX K-30で撮影しています。
貞升、残り1時間を切る
▲7四歩と伸ばされたところで貞升女流初段が考えています。▲7三歩成△同桂▲7四歩のほかに▲6五桂や▲6五飛のさばきも警戒しなくてはなりません。15時過ぎ、貞升女流初段の残り時間は1時間を切っています。
※この記事の写真はPENTAX K-30で撮影しています。
本日の千駄ヶ谷
(木が生い茂っているので、小鳥も飛んでくる。都会ながら、のんびりした雰囲気だ)
※この記事の写真はPENTAX K-30で撮影しています。
後手の継続手は
図は△7五歩▲同歩と歩を突き捨てた局面。7筋を突き捨てたことで、瞬間的に先手の角はさらに狭くすることができました(▲8四角~▲5七角と引く手がない)。しかし、つぎに▲7四歩と突かれると、角の退路が復活するほかに▲7三歩成△同桂▲7四歩が生じます。やや忙しくなった貞升女流初段ですが、継続手はなんでしょうか。