2024年10月23日 (水)

20241023a7307954(終局直後はインタビューが行われた)

20241023a7307952【福間女流王座の談話】
――一局を振り返って。
福間 力戦の将棋で、一手一手が難しかったです。堅さを生かして、攻めることができたかなと思います。

――第2局に向けて。
体調に気をつけて、全力を尽くせるように頑張りたいと思います。

20241023a7307965【西山女流三冠の談話】
――一局を振り返って。
西山 8筋で戦いになる可能性が高く、玉を(左辺に)移動させてどうかと思っていました。飛車交換できない制約があるので勝ちづらい将棋だったかなと思います。

――第2局に向けて。
西山 いつも通り指せるように、準備して臨めたらと思います。

Joryu_ouza202410230101115リコー杯第14期女流王座戦五番勝負第1局は、115手で福間女流王座が制しました。終局時刻は16時58分。消費時間は▲福間2時間24分、△西山2時間44分。第2局は、来年2月の下旬に大阪府高槻市「関西将棋会館」で行われる予定です。

20241023_90福間女流王座の攻めが的確で、先手優勢がハッキリしてきました。
図で飛車を逃げずに▲3五桂が厳しい一着。△5五金には▲3三角~▲5五角成で寄せきれると踏んでいます。

20241023a7307865(福間女流王座)

20241023_7915時47分、両者の消費時間が2時間5分で並びました。残り時間は55分です。
図は6六飛を5六に逃げた局面。ここで△7八角成には、▲8六角が戸辺七段の示した応手。7七の桂取りを受けつつ、間接的に後手玉をにらむ攻防手です。形勢は依然として先手ペースと見られています。

20241023a7307839(西山女流三冠)

15時になり、両対局者に午後のおやつが出されました。注文は福間女流王座が「フルーツ盛り合わせ、ホットコーヒー(カフェインレス)、オレンジジュース」、西山女流三冠が「和菓子、ウーロン茶」です。

20241023a7307918(福間女流王座のメニュー)

20241023a7307930_2 (西山女流三冠のメニュー)

20241023_62第1図で▲5三歩が狙いのタタキ。歩を取り返すのは▲6五桂で両取りが掛かるので、実戦は△6二金左▲3五歩△6四歩(第2図)と進みました。西山女流三冠は攻撃的な棋風ですが、本局では受けに回らざるを得ない展開です。近藤正七段は先手ペースの見解を示しています。

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対局場の「ホテル椿山荘東京」は、山縣有朋が「つばきやま」を購入して庭園、邸宅を作ったことに始まります。もともと椿が自生する名所で、山縣有朋は「つばきやま」を音読みして「椿山荘(ちんざんそう)」と命名しました。女流王座戦五番勝負が同地で行われるのは、今期で5期連続5回目です。

【ホテル椿山荘東京】
https://hotel-chinzanso-tokyo.jp/

20241023a7307639(椿山荘の庭園。四季折々の景観が楽しめる)

20241023a7307630(幽翠池)

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20241023a7307632(幽翠池にはコイが泳いでいた)

20241023a7307621(弁慶橋。昨日の記念撮影スポットだ)

20241023a7307622(弁慶橋から見下ろせる「ほたる沢」。5月中旬頃はホタルが飛び交うとのこと)

20241023a7307662(色づいている葉もあったが、本格的な紅葉はまだ先のようだ)

20241023_51控室では戸辺七段と近藤正七段が継ぎ盤で検討中。図から△4四角▲6六銀△7四歩として、△7三銀で壁銀の解消を図る手順が調べられています。

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20241023a7307904(立会人の戸辺七段)

20241023a7307916(観戦記担当の近藤正七段)

13時、対局が再開されました。

20241023a7307876(再開後はすぐに▲7五銀を着手した)

20241023a7307888(8筋の戦場から遠ざかる△4二玉を着手。左玉に構えた)

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