2024年9月 6日 (金)

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――本戦を振り返ってください。
「初手合いの方と当たって新鮮な気持ちになりました。いろいろな棋風の方と指して実りのある期間でした」

――福間香奈女流王座との対戦についてどう受け止めていますか。
「皆さんはたくさん指していると思ってくださっているようですが、先日の白玲戦で指したのが久々で、2月のNHK杯女流棋士出場者決定戦から意外と期間が空いていました。福間さんとは過去にたくさん指していますので、水面下の駆け引きがあり、作戦の段階から前例を踏まえて、内容の濃い将棋になりやすいと思っています」

――最近の調子についてはいかがですか
「毎年この時期は多忙期で、対局が月に8~10局ぐらいあります。体調的には元気ですし、休めているのですが、頭がずっと働いている状態で(苦笑)。メリハリをつけてやらないといけませんね。大きな勝負がたくさん指せる環境ですので、ひとつひとつがいい経験になっていると思います」

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(最後は花束を持って記念撮影)

本局の中継は以上で終了となります。ご観戦いただき、ありがとうございました。五番勝負のスケジュールについては、後日に日本将棋連盟のHPで発表されます。

Dsc_5818(挑戦を決めた西山女流三冠。2021年の第11期以来の女流王座戦五番勝負登場となる)

Dsc_5828(敗れた香川女流四段。一方的に攻め倒された)

Dsc_5829(インタビューの様子)

【西山女流三冠のインタビュー】
――本局を振り返って、どのような将棋でしたか。

「▲5五角と出られる手はあまり最近だと指した経験がなかったので、どうなるかと思っていたんですけど、ちょっと千日手もちらつくような展開で、2筋で歩が切れて△6四角と出た辺りは少し指せるかなと思いました」

――早い終局になりました。勝ちを意識されたのはどの辺りでしょうか。

「△4九飛と打って、攻めが切れない形になったかなと思いました」

――女流王座は3期ぶりの番勝負登場となります。抱負をお願いします。

「本当に久しぶりに出場できるということで、うれしく思っています。福間さんと番勝負ということで、一局一局を全力で指せるように頑張りたいなと思っています」

【香川女流四段のインタビュー】
――一局を振り返って、どのような将棋だったでしょうか。

「準備不足だったというか、 本当は別の作戦をやろうと思っていたのが、ちょっと考えていたら自信がなくなって本譜にしたんですけれど、本譜は本譜で準備が足りなくて不甲斐ない内容でした」

――今期のトーナメントを振り返って、全体的にはいかがでしたでしょうか。

「準決勝で本当に苦しい将棋を逆転勝ちして、 挑戦者決定戦に7年ぶりに進むことができて本当に幸運だったなというところと、挑戦者決定戦までの期間が結構短かったので、なんかその辺りをもっとうまく時間を使えていたらなと思います」

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西山女流三冠が踏み込みました。図で銀を逃げずに△3六歩▲4四歩△3七歩成▲同角△2八飛成▲同角△2七飛と攻めています。

2024090660飛車打ちの両取りが厳しいです。対局立会人の川上猛七段は後手優勢の見解を示しています。

Dsc_5809(川上七段)

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12時、図の局面で西山女流三冠が11分使って、昼食休憩に入りました。消費時間は☗香川1時間6分、☖西山52分。昼食注文は香川女流四段が「ガパオ+卵」(rico curry)、西山女流三冠が「サバの山椒焼き弁当」(鳩やぐら)。対局は12時40分に再開されます。

Dsc_5738(香川女流四段の昼食)

Dsc_5734(西山女流三冠の昼食)

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△2二飛に▲5九角だと△3二飛▲2六角△2二飛から千日手が予想されていました。実戦は▲4六歩△2四歩▲同歩△同飛と進んでいます。

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後手は2筋を交換し、飛車先が軽くなりました。先手は大駒2枚が使いにくく、後手ペースの序盤戦です。