香川女流四段が準決勝進出 この局面で和田女流二段が投了し、香川女流四段の勝ちとなりました。終局時刻は16時37分。消費時間は、▲香川2時間52分、△和田3時間0分。香川女流四段は準決勝に進出。次戦で加藤桃子女流四段と対戦します。
形勢に差がつく 図の端攻めが厳しく、香川女流四段が勝勢といっても過言ではない局面を迎えています。しかし和田あ女流二段も粘り強い。△2一銀▲5九飛△4六歩▲同角△4二飛と、自陣を修繕しながら手を続けています。 (香川女流四段が勝ちに近づいている)
厳しい金寄り 難しい戦いが続いていましたが、香川女流四段に気持ちのよい手が出ました。図の▲5七金が飛車の利きを通しながら角に当てるぴったりの手。4七から寄ったので気づきにくい面もありました。△5七同角成は▲4一飛成△同銀▲2三銀打△3一玉▲3三銀成で寄り筋となります。和田あ女流二段は△3四飛と辛抱しましたが、▲6六金で香川女流四段がよくなりました。 (香川女流四段がリードを奪った) (和田あ女流二段は崩れずに粘ってチャンスを待ちたい)
長考の応酬 難解な中盤戦が続いています。この▲5四歩に、香川女流四段は1時間1分の長考でした。以下△5八歩▲同金△6六銀▲同歩△同角▲4七金左と進みます。 時間の面で有利になった和田あ女流二段も要所で腰を落ち着けています。勝負どころがうかがえる中盤戦です。▲4七金左の局面で時刻は15時を回りました。決着はまだまだ先でしょう。 (持ち時間3時間の将棋で1時間を超える長考に沈んだ香川女流四段)
先手の駒に勢い 昼食休憩明けの指し手は▲4五歩でした。▲6五同銀からさばき合うのは7三桂を手順にさばかれてまずそうでした。和田あ女流二段は△5六金▲同銀△4五歩▲同銀△4七歩と攻めますが、▲3八金打と鍛えの入った手を指されてみると、寄せきるのは容易ではありません。 以下△5五銀と進んで図の局面。もう収まることはないでしょう。東京・将棋会館の対局立会人を務める金沢孝史六段は▲3四銀を予想しており、先手が盛り返しているという見解です。美濃囲いの銀が勢いよく進出して寄せに役立っています。代わりの3八金も、4八に利いているのでむしろ堅いです。 (香川女流四段がうまくまとめただろうか)
対局再開 (12時35分、香川女流四段が先に戻っており考慮中) (「うーん」「いやー」と悩ましそうな様子だった) (和田あ女流二段も戻る) (先手陣がバラバラなうちに戦いを起こせたので、後手がやれそうな展開だ)
昼食休憩 12時、この局面で香川女流四段が13分使って昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は、▲香川1時間11分、△和田46分。昼食の注文は、ともに「ゴーヤーチャンプルー」(鳩やぐら)。和田女流二段は惣菜抜きの注文です。対局は12時40分から再開されます。 (昼食休憩中の対局室) (午後は激しい展開になりそうだ)
中央の勢力争い 本局は香川女流四段が中飛車を採用しての対抗形になりました。和田あ女流二段は居飛車党なので、戦型は香川女流四段次第といえましたが、最近は相居飛車よりも対抗形を好んでいるようです。上図の△3四歩に、▲5四歩は積極的な姿勢。1歩を交換せずじっくり囲い合うのも一局の将棋でした。 11時の局面です。先手が▲5八金左とした瞬間に後手も5筋に飛車を転換し、中央での勢力争いになっています。先手陣は5筋の利きが多い点、後手陣は囲いがまとまっているのが主張です。 (香川女流四段は攻めの姿勢を見せている)
両者の対戦成績 両者の対戦成績は香川女流四段3勝、和田あ女流二段1勝です。直近の対局は今年1月に行われた第4期ヒューリック杯女流順位戦B級4回戦で、和田あ女流二段が制しています。両者ともA級昇級を果たした共通点があります。 (力をつけてきている和田あ女流二段)
対局開始 香川女流四段の振り歩先で振り駒が行われ、結果は歩が3枚。香川女流四段の先手に決まりました。自動記録の音量調整のため、10時1分に対局が開始されています。 (朝の対局室) (和田あ女流二段は9時50分、香川女流四段は9時53分に入室した) (香川愛生女流四段) (和田あき女流二段) (振り駒の様子) (10時1分に対局開始) (香川女流四段の初手は▲7六歩) (和田女流二段は△8四歩と応じた)