2024年7月19日 (金)

銀が出ていって中盤戦へ

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先手の西山女流三冠は2八にいた銀を4六に進めて厚みを作る異端の構想。玉の薄さを代償に、主導権を奪う力強い指し方です。後手の宮澤女流1級は6二にいた銀を中央に活用。相手が押し込んできたのに対応しながら、形よく陣形整備を進めています。
ここで(1)▲5四歩△同銀▲5五歩△4五歩5四歩△4六歩▲5三歩成△4七歩成▲4三と△同金の進行はどうかと、本日、東京・将棋会館で対局立会人を務める佐藤義則九段は見ています。第一感は金得の先手がよさそうでも、継続の攻めが難しいです。

本譜は(2)▲1四歩と端に手をつけました。△同歩▲1三歩に後手の応手は複数あり、△同銀なら前述の▲5四歩△5四銀▲5五歩△4五歩の戦いに変化が起こっているか。水面下で一手争いの攻め合いが行われているようです。

013_800 (西山女流三冠は端をからめて攻めていく)