(加藤女流四段。一局を戦い終えて体が熱いのか、おしぼりを頬に当てていた)
(里見女流王座。途中は苦戦を意識していたという)
以上で本局の中継を終了します。なお、後に中村太地八段による第1局のダイジェスト番組がYouTUbeで公開される予定です。そちらもあわせてご覧ください。
【YouTube:リコー杯女流王座戦】
https://www.youtube.com/@user-gh4mc2wy7b
※22時15分追記。
ダイジェスト番組が公開されました。
【リコー杯 第13期 女流王座戦 五番勝負ダイジェスト 第1局】
https://www.youtube.com/watch?v=KuvRvuJIUh8








▲4二とに加藤女流四段は一分将棋に入りました。指した手は△4四金の勝負手で、何とか角のラインをずらそうとしています。
加藤女流四段が嫌みをつけているものの、里見女流王座が冷静に対処しています。図は▲5三角と打った場面です。△4八竜(▲同金に△4一金▲同と△6八飛から迫る狙い)には、▲3一角成△同玉▲3二歩から詰むため、後手は△2一金と逃げるしかありません。これで先手は銀の質駒を解消できました。また5三の角は先手玉が5六から上部に逃げ出したときに、6四にカナ駒を打たれる筋を先受けした意味もあります。
△6八銀は挟撃態勢を築こうとする加藤女流四段の勝負手。以下▲5八飛△2九竜▲3九歩△6九銀成と進んで、一見は成功ですが……
▲5二歩成△2八成香▲9八飛が受けの好手順です。
▲9八飛は△3九竜に▲5八玉△5九竜▲6七玉の逃げ道を用意しています。5筋の成り捨ては△5五香に▲5六歩の受けを作っており、先手がしのいだようです。加藤女流四段は△3二金と逃げましたが、▲3三歩のカウンターが厳しく先手優勢がはっきりしました。




加藤女流四段が強襲に出ました。▲4七銀とぶつけた手に△1七角成▲同飛△同角成!▲同玉△1五香▲同銀△1六香!です。
▲1六同玉は△4八飛が王手金取りです。実戦は▲2八玉に△1八飛から迫っています。先手が左辺に逃げてしのぐか、それとも駒損ながら飛車の威力で寄せてしまうのか。いよいよ終盤戦です。屋敷九段と中村太八段が熱心に検討しています。






