12時、この局面で中村女流三段が15分使って昼食休憩に入りました。消費時間は、▲脇田55分、△中村１時間３分。昼食注文は脇田女流初段が「サバのおろし和風あん弁当」（鳩やぐら）、中村女流三段が「レティエライス」（LAITIER）。対局は12時40分から再開されます。

（昼食休憩中の対局場）

（盤面）

図の局面で昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲渡部１時間18分、△里見40分（チェスクロック使用）。昼食時の注文は里見女流四冠がやまがそばの「親子丼」、渡部女流三段の注文はありませんでした。対局は12時40分に再開されます。

 （昼食休憩時、対局室では渡部女流三段が席を離れずに考えていた）

▲脇田―△中村真戦の11時頃の局面。戦型は先手脇田女流初段の５筋位取り対、後手中村女流三段の四間飛車となっています。

クラシカルな対抗形から、図の▲７九金が前例のない手。ここ数年で対抗形の玉形が居飛車振り飛車ともに再考されており、その一部として▲７九金とする型の再評価があります。古い戦法に新たな息吹を吹き込む囲い組み合わせです。

（脇田女流初段は新構想を持って５筋位取りに）

（四間飛車には造詣が深い中村女流三段。▲７九金にどう対応するか）

▲渡部－△里見香戦は里見女流四冠のゴキゲン中飛車に、渡部女流三段は二枚銀で対抗。図の１手前の△８二玉で未知の局面に入ると、渡部女流三段が▲４五桂としかけていきました。本譜は以下、△４二角▲５八金右△５六歩▲同歩△同飛▲１六歩△５一飛▲５五歩△３三桂▲同桂成△同角（下図）と進んでいます。

 （対ゴキゲン中飛車に超速から二枚銀を採用した渡部女流三段）

 （自身の前例局から手を変えた里見香女流四冠）

（先手の渡部愛女流三段）

（後手の里見香奈女流四冠）

 （対局開始を待つ両者。対局は関西将棋会館「芙蓉の間」で行われる）

定刻の10時となり、対局が開始されました。先手は脇田女流初段です。

（先手の脇田菜々子女流初段）

（後手の中村真梨花女流三段）

（対局は「香雲」で行われる）

第11期リコー杯女流王座戦は本戦が昨日開幕。７月２日（金）も昨日に引き続き本戦が２局指されます。対戦カードは東京・将棋会館で中村真梨花女流三段－脇田菜々子女流初段戦、関西将棋会館で里見香奈女流四冠－渡部愛女流三段（LPSA所属）となります。対局開始は10時。持ち時間は各３時間（チェスクロック使用）。使いきると１手60秒未満の着手。先後は振り駒で決定します。また、中村真女流三段－脇田女流初段戦は、自動記録（HEROZ Kishin Eye）で採譜します。

【中村真梨花女流三段－脇田菜々子女流初段　棋譜ページ】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/11/joryu_ouza202107020101.html

【里見香奈女流四冠－渡部愛女流三段　棋譜ページ】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/11/joryu_ouza202107020201.html

【第11期リコー杯女流王座戦本戦】
https://www.shogi.or.jp/match/jo_ouza/11/honsen.html

中継は中村真女流三段－脇田女流初段戦の棋譜コメントを独楽記者、写真撮影を睡蓮記者が担当。里見香女流四冠－渡部女流三段戦の棋譜コメントを潤、写真撮影を虹記者が担当します。よろしくお願いいたします。

（勝った山口恵女流二段） （苦しい時間が長かったが、しぶとい指し回しで逆転勝ち）（敗れた塚田女流初段） （一時は優位に立っていたものの、食いつかれてしまった）（感想戦の模様）

以上で本日の中継は終了となります。ご観戦いただきまして、ありがとうございました。明日は同じく１回戦の里見香奈女流四冠－渡部愛女流三段戦と、中村真梨花女流三段－脇田菜々子女流初段戦が行われます。お楽しみに。

図の局面までで山口恵女流二段の勝ちとなりました。終局時刻は17時６分。消費時間は、▲山口恵女流二段３時間０分、△塚田女流初段３時間０分。勝った山口恵女流二段は準々決勝に進出。次は山根ことみ女流二段－小高佐季子女流初段戦の勝者と対戦します。

その後も先手に苦しい局面が続きましたが、図の▲４七角は王手金取りで痛烈です。とうとう山口恵女流二段が逆転に成功しました。