(終局直後の特別対局室。特別協力の日本経済新聞の談話に応じる)
―― 本局を振り返っていただけますでしょうか。
里見 完全に力戦の将棋になったのですが、1手1手、考えながら進めていきました。対抗形に落ちついて、固める展開になったので、主導権を持てたかなと思います。
―― 終盤、難しい将棋だったと思うのですが。
里見 模様がいいのかなと思っていたのですが、端に手をつけられたところで、丁寧に面倒をみる順があればと思ってました。具体的にわからなかったので、攻め合いになりました。難しいながら、少し残しているのかなと思いながら指していました。
―― 挑戦権獲得ということで、昨年のリベンジマッチということになりました。
里見 挑戦できることは、ほっとしていますし、また西山さんと対戦できるということで、しっかり調整して挑みたいと思います。
―― 本局、全体を振り返ってみて、いかがでしたか。
伊藤 序盤から、1手1手難しい将棋になりまして、もうちょっと早く戦いを起こす順を探したかったです。それがよくわからなくて、駒組みが続く感じになりました。組みあがったところは、難しいながらも、あまりよくない気がしていました。ちょっと無理っぽい動きをするしかなくなったというか……。最後は何かあればと思ったのですが、私には見えなくて。敵玉が見える形にはなったのですが、最後は足らなかったですね。
―― 最後、端からの反撃で、難しくなったのではないかという評判でしたが。
伊藤 何とか相手玉が見えて、危ない形になったとは思ったのですが、ちょっとわからなかったです。