2019年6月23日 (日)

69局面はそろそろ終盤戦に突入。後手玉に王手がかかっています。先手の上田女流四段が攻めきるか、後手の野原アマが持ちこたえられるかの状況です。

先手はあと1枚でも持ち駒に歩を持っていたら、△3三同桂に▲同桂成△同銀▲4五桂△4四銀▲3三歩が一例で攻めが決まっていそうですが、現実は歩切れ。簡単ではないでしょう。

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※この記事の写真の撮影には、PENTAX K-3を使用しました。

56図は14時頃の局面。5四の飛車は盤面から移動してきたのではなく、手持ちの飛車を打ったところです。5八金に当てつつ、先手からの▲3四歩を防いだということでしょう。後手は5八金を取れればいいのですが、よけられた場合に敵陣に飛車が侵入できないため、もったいないない感じもあります。このあと、この5四飛を攻めに使えるかどうかか、局面の焦点になるでしょうか。

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(野原アマは飛車交換ののち、△5四飛と打った)

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40対局再開から2手進んだ局面。後手が攻め始めました。▲5五同銀△同飛▲5六歩なら収まりますが、そこで△5一飛や△7五飛などして、後手が大駒の利きでまさるでしょう。

駒の勢いでは後手に分がありそうです。その分、玉形が薄いため、先手の反撃には注意が必要な展開でもあります。

12時40分、対局が再開されました。

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(金を持つ上田女流四段。対局再開後の一着は▲4七金だった)

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(野原アマはすぐには指さず)

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(12時37分頃、上田女流四段が戻ってきたところ。野原アマはその2分ほど前に着座)

※この記事の写真の撮影には、PENTAX K-3を使用しました。

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上図は先手が三間飛車に振ったところ。後手は角道を開けずに引き角で戦う、「鳥刺し」の作戦を採りました。下図は11時頃の局面です。

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先手が8筋を警戒してか、飛車を8筋に振り直したところ、後手は逆を突いて、7筋から歩をぶつけました。この局面で上田女流四段が約27分使ったところで、11時になりました。

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(初手▲7六歩を指す上田女流四段)

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(2手目△6二銀を指す野原アマ)

第9期リコー杯女流王座戦本戦(主催・株式会社リコー、特別協力・日本経済新聞社)は二次予選が進行中。6月23日(日)は上田初美女流四段-野原未蘭アマ戦が行われます。
開始時刻は10時、持ち時間は各3時間(チェスクロック方式)。切れたら1手60秒の秒読み。本局に勝つと、本選進出となります。
中継は独楽が担当いたします。
よろしくお願いいたします。

【棋譜】
http://live.shogi.or.jp/joryu_ouza/kifu/9/joryu_ouza201906230101.html