岐阜県の皆様、温かく歓迎していただきましてありがとうございます。岐阜県にくるのは初めてだと思っていたのですが、二度目でした。ちょっと忘れていたのですが、高校生の頃に高校の全国大会の審判としてきたことがありました。そのときも岐阜県の皆様に温かく迎えていただきました。
明日から女流王座戦が始まるわけですが、本当に多くの関係者の方々のご尽力によって棋戦が成り立っていることを、この前夜祭で心から実感しております。感謝の気持ちを盤上で表せるように、一手一手、時間を使って力一杯、頑張りたいと思います。
挑戦者の清水市代でございます。「挑戦者の清水市代」。本当に久方ぶりで、実はすごく緊張しております。皆様の温かい拍手で少し緊張がほぐれてまいりました。最近はタイトル戦に理事として同行して、「常務理事の清水市代です」というあいさつが多いもので。そして、里見さんはたくさんタイトルをお持ちですから、里見さんに同行することが多いのです。先日もほかのタイトル戦ですが、里見さんの防衛戦で宮崎県に一緒にいってまいりました。いつも盤側で里見さんの横顔を見ていたのですが、明日は目の前に座ることができると。対局者にとって幸せ以上の何ものでもございません。こういった幸せな環境に置かせていただけるのも、皆様のお力があってこそだと思います。
リコー様、先日行われました職域団体対抗将棋大会でのS級優勝、おめでとうございます。文化にもご理解、ご貢献いただいているリコー様に応援していただいている女流王座戦、最高峰のタイトル戦の舞台に挑戦者として立てることは本当にうれしいことでございます。
日本経済新聞社様にも大変、ご縁がありまして。今年の1月から6月まで、夕刊のエッセイを書かせていただいていました。今回、挑戦者になりまして、読者の皆様からもエールをいただきました。ベテラン女流棋士に声を掛けてくれる方は、ファンの方もベテランになっておりますから、「頑張ってください」とか「勝ってください」とはいわないんですね。「いい将棋を指してください」、「出られることをうれしく思います」と温かい言葉をかけてくれるんですね。ファンの皆様はありがたいなあと思っています。
いつもは公務で理事の仕事なのですが、本日、十八楼に入りまして、ここからは別世界なんだなと。女流棋士として三日間、過ごしていいんだなと思いました。明日は公務のことは忘れて、盤上にしっかり臨みたいと思います。
ただし……弊社の佐藤(康光)会長がきていまして(笑)。佐藤会長の顔を見ると仕事を思い出しそうなので、顔を見ないようにして、明日からは頑張りたいと思います。
(続いて、花束贈呈。プレゼンターは岐阜市内の鶯谷高校の将棋部員で、今年の全国高等学校将棋選手権大会・女子団体の部で準優勝したメンバーのうちのお二人)