続いて北村女流初段の一次予選。相手は野田澤彩乃女流１級で、戦型は北村女流初段の石田流でした。

第１図は後手が△２三銀と上がり、銀冠への組み替えを図った局面です。ここで北村女流初段の▲２五歩△同歩▲１七桂が機敏な仕掛け。以下△５四銀▲７七角△３二金に、▲７四歩△同歩▲６五歩が力強いさばきで、振り飛車がペースをつかみます。

数手進んだ第２図。△４四角は１筋への反撃を含みにした一着ですが、▲４六角がそれを上回る厳しい角打ち。本譜は△７二飛とかわして▲６三歩成△同金▲９一角成△７五歩▲９六飛に、△１八歩▲同香△１七歩と端を連打しましたが、そこで▲８一馬△４二飛▲４六香が絶好の切り返しで、先手優勢がはっきりしました。

さらに進んで第３図。ここで▲６三馬△同銀▲同竜の２枚換えもありますが、先に▲２四歩△同銀▲３六桂と玉頭を弱体化させたのが決め手。野田澤女流１級は△３三馬から粘りに出ましたが、▲１四歩△１五歩▲６四歩△６二金▲２四桂△同馬▲５一銀と、北村女流初段が駒得を広げてそのまま押しきりました。

【第６期女流王座戦一次予選 ▲北村桂香女流初段－△野田澤彩乃女流１級】
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